学部・研究科・附属病院の歴史

学部・研究科・附属病院の歴史

HOME > 学部・研究科・附属病院の歴史 > 研究科・附属病院の歴史 > 人文社会学部・人間文化研究科 > 人文社会学部・人間文化研究科の現在

人文社会学部・人間文化研究科

人文社会学部・人間文化研究科の現在

都市政策への挑戦

吉田先生

吉田先生

 本学ではここ数年、公立大学という立場で、名古屋大都市圏の自治体や企業に対して、文系学部としていかなる地域貢献・社会貢献が進められるかを模索してきました。一連の検討では「都市政策」を基軸のひとつに位置づけ、都市政策に関連するさまざまな分野の教員が集い、調査・研究・教育を有機的に連動させる枠組みづくりをめざしました。
 現在までに、人間文化研究科・経済学研究科・芸術工学研究科の教員が中心となって、都市政策への挑戦の第一弾として、2018年5月に都市政策研究センターを立ち上げています。このセンターでは主に、セミナーやシンポジウムの開催による都市課題を考える機会の提供、受託研究への対応による名古屋大都市圏の自治体や企業への貢献、などを進めています。
 2020年4月からは、都市政策への挑戦の第二弾として、新たに人間文化研究科に大学院都市政策コースを開設いたします。このコースは経済学研究科と連携しつつ、都市政策のエキスパートを養成することをめざしています。経済学研究科の開講科目の履修を認めつつ、コース生が都市政策の基礎を修得する「都市政策基礎」、さらにはPBL教育を重視した「都市課題プロジェクト研究」を開講する予定です。とりわけ後者に関しては、実際に自治体の現場が抱える課題に対して、履修者同士で調査・研究を進め、首長ら自治体幹部に対して最終報告するという「現場から学び、現場へ換言する」という点を重視しています。
 なお、今後は学士課程において、どのように都市政策教育を進めていくか、が課題となります。私たちの社会が大きく変化するなかで、「変化の時代にも柔軟に適応し、都市問題の最前線で活躍して成果を上げ続ける人材」を育成することが重要です。当面は、まずは大学院都市政策コースを軌道に乗せ、その先では学士課程での都市政策教育を視野に入れ、将来の都市政策を担う人材の育成をめざしていきたいと考えています。

人間文化研究科准教授
三浦 哲司