祝辞・挨拶

祝辞・挨拶

HOME > 祝辞・挨拶 > 市長祝辞

市長祝辞

名古屋市立大学開学70周年を祝して

名古屋市長
河村 たかし

 名古屋市立大学が開学70周年を迎え、戦前の前身校の歴史、昭和25年(1950)の発足から現在までの足跡と現状、さらに将来への展望を紹介する『名古屋市立大学70年史』を公開されますこと、心からお祝い申し上げます。
 開学当初は医学部、薬学部の2学部でスタートした名古屋市立大学も、現在では7学部・7研究科を擁するまでになりました。平成18年(2006)の地方独立行政法人化により公立大学法人名古屋市立大学となった後も、市民によって支えられる名古屋市の公立大学として、全ての市民が「誇りに思う・愛着の持てる」大学像を目指し、その個性や特色を一層発揮し、地域や国際社会への貢献を積極的に進めていただいてい ます。
 開学から現在までの70年間に、3万5千名を超える卒業生を社会に送り出し、地域の健康と福祉の向上や経済、文化の発展に貢献していることは大変誇らしいことです。これもひとえに、教職員はじめ関係の皆様のご努力と市民の皆様のご支援のおかげであり、深く感謝いたします。
 本市は現在、少子化・高齢化のさらなる進行に伴う人口構造の変化、発生が懸念される南海トラフ巨大地震や計画規模をはるかに超える豪雨への備え、公共施設の老朽化、グローバル化の進展、産業を取り巻く環境の変化など、多様化・複雑化する課題に向けてさまざまな対応が求められています。また、今後10年の間には、この圏域にとって飛躍のチャンスとなる令和8年(2026)の第20回アジア競技大会の開催と令和9年(2027)のリニア中央新幹線(品川―名古屋間)の開業が予定されており、産業や人々の生活において大きな変化をもたらすことが想定されています。
 そうした中での新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、大学をはじめ、社会の在り方に一石を投じることとなりました。このような時代の大きな転換期において、地域の課題に目を向けて教育・研究・社会貢献を進める大学と本市が連携していくことは大変重要なものと考えます。
 今後も、名古屋市立大学が次世代をリードできる優れた人材を輩出し、最先端の研究成果を世界に発信する地域の研究拠点として研究に取り組むとともに、地域に開かれた大学として、教育・研究の成果を積極的に還元することを通じて地域社会に貢献し、ますますの発展を遂げていくことを期待しています。皆様には、名古屋市立大学の発展のため、引き続きより一層のご支援、ご協力をいただきますよう心よりお願いします。