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オープンカレッジNo.2「ロボット手術が変える手術の未来」


最新医学講座 オープンカレッジ 令和2年度 第2期のご案内
  • [開講日程] 令和2年9月4日(金)~令和2年10月30日(金)
  • [応募受付期間] 令和2年7月27日(月)~令和2年8月14日(金)
  • [選考結果] 令和2年8月26日(水)
  • [コーディネーター]名古屋市立大学大学院 消化器外科学分野 教授/瀧口修司
内視鏡下手術が始まっておよそ30年が経ちました。今ではほぼ標準手術となった内視鏡下手術は、これまでの手術の歴史の中で最も短期間かつ劇的な変化の一つでした。今、その内視鏡下手術を超える新たな変化が起きようとしています。ロボットを使った内視鏡下手術です。3次元による正確な画像情報と、人間の関節の可動域以上に動く"アーム"を使った複雑かつ精密な操作により、さらに安全で低侵襲の治療が提供できると私たちは思っています。名市大で行っているロボット手術の現状と、ロボット手術が変えていくかもしれない手術の未来について、各分野のエキスパートの先生たちにわかりやすくお話して頂きます。

第1回 9月4日 (金)

ロボット手術が変える手術の未来と泌尿器科診療

名古屋市立大学病院 泌尿器科 安井 孝周

ロボット手術とは何か、どんな利点があるのか、医療がこれからどうかわっていくのかについての総論と泌尿器科診療についてお話いたします。手術支援ロボットda Vinciを使用した手術ロボットは、2012年に泌尿器科領域の前立腺がんが国内初の保険適用となりました。腎がん、膀胱がんと対象術式は広がり、2020年にはさらに対象疾患が拡大しました。名市大で世界初のロボットを使用した尿路結石治療なども紹介し、医療の未来を考えたいと思います。

第2回 9月18日 (金)

縦隔腫瘍手術の最前線

名古屋市立大学病院 呼吸器外科 奥田 勝裕

縦隔とは、簡単に言うと左右の肺に挟まれた領域のことを指す言葉です。縦隔には心臓、大血管、気管気管支、食道、胸腺、様々な神経、リンパ管(胸管)やリンパ節があります。この中で、主に胸腺、神経、リンパ管やリンパ節にできた腫瘍を縦隔腫瘍と言います。胸骨・心臓・椎体・肺で囲まれた狭い縦隔といった領域にできた腫瘍に対し、当院ではロボット支援+剣状突起下(心窩部)アプローチ手術を行っています。安全かつ確実な低侵襲手術を施行するための我々の取り組みを含め、最新の縦隔腫瘍手術について詳細をお伝えします。

第3回 9月25日 (金)

小児泌尿器科疾患に対するロボット手術の現況と未来

名古屋市立大学病院 小児泌尿器科 水野 健太郎

小児泌尿器科は泌尿器科の専門領域の一つで、おもに腎・尿路・生殖器の先天異常を持つ患児の手術療法を行う部門です。小児期の手術を行うだけでなく、その後の成育医療や成人期に発見された先天性疾患の診療も行います。私たちは小児に対するロボット手術をいち早く導入し、膀胱尿管逆流に対する手術を日本で初めて行いました。また、2020年4月から水腎症のロボット手術が保険収載となるなど、先天性疾患に対するロボット手術は広がりを見せています。小児泌尿器科疾患に対するロボット手術の現況と今後についてお話します。

第4回 10月2日 (金)

ロボット手術の現状と展望-胃がん-

名古屋市立大学病院 消化器外科 佐川 弘之

胃癌領域においては2018年4月にロボット手術が保険収載されて以降,急速に拡大してきています。胃は日常生活の「食」に直結した重要な臓器です。患者さんに対して根治性を目指した手術を提供させて頂くことはもちろんですが、「安全性:高難度症例に対してもいかに合併症を減らせるか」「臓器機能温存:術後のQOLを意識した切除範囲と再建」の面で、ロボット手術は将来にわたり重要な役割を担う可能性を秘めていると考えます。本講演では,ロボット手術の特性と利点を生かした胃癌手術の現状とその展望につきお話させて頂きます。

第5回 10月9日 (金)

肝胆膵外科におけるロボット手術の展望

名古屋市立大学病院 消化器外科 森本 守

肝臓、胆道、膵臓の手術は、消化器外科手術の中でも難しい手術が多く、患者さんにも大きな負担がかかります。できるだけ患者さんに余計な負担をかけないよう、名市大ではこの領域の手術にも低侵襲手術を積極的に導入しています。特に、全国に先駆けてロボット手術を取り入れており、繊細な操作が必要な肝胆膵領域の手術におけるロボットの役割とその展望についてお話しさせて頂きます。

第6回 10月16日 (金)

婦人科疾患におけるロボット支援下手術~適応とその実際~

名古屋市立大学病院 産婦人科 西川 龍太郎

ときに非常に大きい切開創を必要とする婦人科手術は、女性にとっては大問題です。近年の手術技術の中でも、最も注目すべきロボット手術(ロボット支援下腹腔と鏡下手術)は、切開創を目立たなくしつつ、開腹手術以上の精密な操作を可能とするため、婦人科において最もメリットを発揮すると言えます。実際に欧米では既に婦人科手術のほとんどがロボット手術で行われています。今回は、どのような疾患がロボット手術によって行われるのか、実際の手術操作がどのようになっているのかといったことについて、わかりやすく説明致します。

第7回 10月23日 (金)

肺がんに対する外科治療の変遷~ロボット手術の現況と将来

名古屋市立大学病院 呼吸器外科 中西 良一

日本人の癌死亡の中で最も多い「肺がん」に対し、外科治療の必要性とともに標準的な外科治療内容について、その歴史を含めて解説いたします。具体的には、開胸手術から胸腔鏡手術、そしてロボット手術への変遷を解説するとともに、当科で行っている進行がんに対する胸腔鏡手術の術式開発や、ロボット手術への応用についても解説致します。

第8回 10月30日 (金)

直腸がん手術の最前線

名古屋市立大学病院 消化器外科 高橋 広城

大腸がんは罹患患者数・死亡患者数ともに高く、非常に身近な疾患です。その中でも直腸癌は肛門の近くに発生し、手術に伴い人工肛門を造設しなければならない患者様もお見えになります。また排尿障害・性機能障害などにも直結し、患者様のQOLを損なう因子が多く含まれております。本講演ではこのような困難な疾患である直腸癌、特に下部直腸癌に対する最新の手術治療についてロボット支援手術を中心に説明をさせていただきます。