2026年 第3期「脳を知り、こころを支える」
最新医学講座 オープンカレッジ 2026年 第3期のご案内
- [開講日時] 令和8年10月30日(金)~令和8年12月18日(金) 毎週金曜日18:30~20:00
- [応募受付期間] 令和8年9月15日(火)~令和8年10月2日(金)
- [選考結果] 令和8年10月14日(水)
- [コーディネーター]名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学分野 寄附講座教授 野村 洋
私たちの日々の感じ方や考え方、人との関わりは、脳の働きによって支えられています。一方、その働きが変化すると、認知症やこころの病気など、日常生活にさまざまな支障が生じることがあります。本講座では、脳研究によって明らかになってきた脳とこころのしくみや不思議を紹介するとともに、認知・運動・こころの健康、リハビリテーションや生活支援、薬による治療について、身近な例を交えて解説します。脳を知ることで、自分自身や周囲の人のこころと生活を支えるための理解を深めます。過去に開講した関連講座とは異なるテーマを取り上げ、初めて受講する方にも、これまで受講された方にも、新たな発見のある講座です。
●第1回10月30日 (金)
脳の不思議・脳を覗いてみよう
名古屋市立大学 なごや先端開発センター 鍋倉 淳一
私たちの頭の中にある「脳」。日々、何を思い、どうやって体を動かしているのでしょうか? 日常生活で感じる脳の不思議を紹介するとともに、脳の機能の基本構造である神経ネットワークについて、特殊な顕微鏡をはじめとする最先端の画像技術をつかって、生きている脳の奥深くの神経細胞やいろいろな細胞たちの活動のリアルな映像を紹介します。
●第2回11月6日 (金)
認知症の克服に向けて
〜基礎研究の歩みと今後の展望〜
国立長寿医療研究センター 名古屋市立大学 大学院薬学研究科 飯島 浩一
認知症の大半を占めるアルツハイマー病は、脳にアミロイドβが溜まり、数十年をかけて発症に至ります。この段階では、脳の神経細胞は既に失われているため、治療は困難だと考えられてきました。しかし最近、脳へのアミロイドの蓄積を感度よく検出する血液バイオマーカーが開発され、症状が出る前から治療を始めることで、アルツハイマー病を防げる可能性が出てきました。脳からアミロイドを取り除く抗体薬が実用化されましたが、さらなる治療薬の開発が必要です。本講義では、アルツハイマー病の基礎研究の歩みと今後の展望を紹介します。
●第3回 11月13日 (金)
「覚えているのに出てこない」はなぜ? ―脳と記憶の不思議
名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学分野 野村 洋
昔の出来事を鮮明に思い出せる一方で、昨日の食事がなかなか浮かばないことがあります。脳の中で、記憶はどのように保存され、どのようなきっかけでよみがえるのでしょうか。本講義では、記憶を思い出すときの脳の働きや、記憶が一時的に取り出せなくなるしくみを、身近な例と最新の脳科学からひもときます。忘れることにも意味があるという視点から、記憶とこころの興味深い関係を紹介します。
●第4回11月20日 (金)
脳と身体のつながりを知る:暮らしを支えるリハビリテーション
名古屋市立大学大学院医学研究科 医学部保健医療学科リハビリテーション学専攻 野嶌 一平
歩く・立つ・手を動かすといった日常の動きは、脳からの指令だけでなく、筋肉や関節からの感覚情報を受け取りながら調整されています。本講義では、歩行、運動学習、脳波・筋電図研究などの知見をもとに、脳と身体のつながりをわかりやすく紹介します。年齢や病気によって生じる動きにくさを支えるリハビリテーションの考え方を、暮らしの場面と結びつけながら一緒に考えたいと思います。健康づくりや介護予防にもつながる身近な科学として、学んでいただければ幸いです。
●第5回11月27日 (金)
「心のデータサイエンス」
名古屋市立大学大学院データサイエンス研究科 白間 綾
私たちの心のはたらきは、そのままでは目で見ることはできません。近年では,脳画像法をはじめとする生体計測技術や,数学を使った神経ネットワークや行動のモデル化とシミュレーション,そして大勢の人々から情報を集めたデータベースを使った研究が進み,これまで隠されていた心の仕組み,そしてその病の姿が明らかにされようとしています。AI(人工知能)が急速に発展する昨今,「私たちの心とは何か,AIと何が違うのか」が問われています。心のデータサイエンスを通じて,一緒に考えてみませんか?
●第6回年12月4日(金)
認知症の人を知り、その人に寄り添う
名古屋市立大学大学院看護学研究科 高齢者看護学 平田 弘美
以前は問題行動と言われた認知症の行動・心理症状(BPSD)はなぜ起こるのでしょうか?その症状は、認知症の中核症状によって二次的に引き起こされる症状ではありますが、様々な要因の影響で出現する症状でもあり、認知症の人であればだれでも出現するというものではありません。どうしてその症状が起こるのかを考えながら、その症状のある人にはどのように接したらいいのかをいっしょに考えていきたいと思っています。
●第7回 12月11日 (金)
サイコオンコロジー:がん医療におけるこころの医学
名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学 明智 龍男
がんは毎年約100万人の方が経験される疾患です。治療成績の向上により治癒する割合も高くなっていますが、それでも命に与える影響があるため、がんを経験した患者さんのこころには大きな衝撃があります。今回の講義では、がんとこころを扱い医学の領域、サイコオンコロジーとともに最新の知見をご紹介いたします。
●第8回 12月18日 (金)
脳とくすりの話
名古屋市立大学大学院医学研究科 臨床薬剤学 日比 陽子
脳に効果がある薬はいろいろあります。不眠症の薬も、睡眠の仕組みが分かってきてから新しい薬が増えてきました。今では、夜間のふらつきが弱く依存性の少ない睡眠薬が主流になりつつあります。そんな、睡眠薬のお話をはじめ、脳に効果を示すくすりのお話をご紹介します。

