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2026年 第2期「 “がん“ を知る8つの窓 — 研究・診断・治療の最前線」


最新医学講座 オープンカレッジ 2026年 第2期のご案内
  • [開講日時] 令和8年8月28日(金)~令和8年10月16日(金) 毎週金曜日18:30~20:00 
  • [応募受付期間] 令和8年7月14日(火)~令和8年7月31日(金)
  • [選考結果] 令和8年8月12日(水)
  • [コーディネーター]名古屋市立大学大学院医学研究科 腫瘍・神経生物学分野 教授 川内大輔
がんは多くの方にとって身近でありながら、その本質は十分に知られていません。本シリーズでは、基礎研究から診断、各種がんの臨床、そして最先端の治療やAIを活用した未来の医療まで、異なる専門分野の視点からがんを多角的に捉えます。「がんを知る8つの窓」として、それぞれの講義が新たな理解への入口となり、がんを“怖いもの”から“理解できるもの”へと変えていくことを目指します。

●第1回8月28日 (金)

がんはなぜできるのか?―研究者から見たがんの正体

名古屋市立大学大学院医学研究科 腫瘍・神経生物学分野 教授 川内大輔
がん細胞は、本当に“悪者”なのでしょうか。実はがんは、私たちの体が本来持つ「成長の仕組み」が少しだけ道を外れた姿かもしれません。本講義では、脳の発生や子どものがん研究をもとに、がんを「細胞の社会の乱れ」として捉える新しい視点を紹介します。正常と異常はどこで分かれるのか、その境界に迫ります。怖い病気としてだけでなく、「理解できる存在」としてのがんへ。未来の治療や他の講義につながる入口として、研究の最前線を分かりやすくお話しします。

●第2回9月4日 (金)

遺伝子解析で小児がんに挑む

名古屋市立大学大学院医学研究科 ウイルス学分野 教授 奥野友介
小児がんは成人のがんと比べてまれな病気です。しかしながら、治療法が確立していない種類のがんが多く、まだまだ研究が必要です。私たちは、ヒトの体やがん細胞の設計図(遺伝子)を調べる方法(遺伝子解析)で、治らなかったがんを治るようにしてきました。体にほんのわずかに残る再発の芽(微小残存病変)を検出する技術や、新たな治療法(分子標的薬)を使って治療ができた実例も交え、研究によってがんが治るようにする取り組みについて説明します。

●第3回 9月11日 (金)

がんはどうやって診断されるのか?
― 病理医 Doctor of Doctors(医者の医者)が診る“顕微鏡の世界” ―

名古屋市立大学大学院医学研究科 臨床病態病理学分野 教授 稲熊真悟
がんは、診察、血液検査、内視鏡検査、画像検査などをきっかけに疑われます。しかし多くの場合、治療へ進むためには、患者さんから採取された組織や細胞を病理医が顕微鏡で観察し、「がんである」ことを確定する病理診断が必要です。病理診断は最終診断として治療方針の土台となります。本講義では、“Doctor of Doctors(医者の医者)”とも呼ばれる病理医の役割を紹介しながら、標本作製、細胞診、術中凍結診断、コンパニオン診断、がんゲノム医療まで、普段は見えにくい病理診断の舞台裏を交えて、がん診断の流れをわかりやすく解説します。

●第4回9月18日 (金)

前立腺がん ― 高齢化社会で急増する“身近ながん”

名古屋市立大学大学院医学研究科 腎・泌尿器科学分野 講師 海野 怜
前立腺がんは高齢男性に多くみられ、日本の高齢化に伴い患者数が増加している“身近ながん”の一つです。採血での腫瘍マーカー(PSA)検査の普及により早期発見が可能になり、手術、放射線治療、ホルモン療法、薬物療法など多様な治療選択肢が存在します。本オープンカレッジでは、前立腺がんの基礎知識、診断、最新の治療動向、生活の質を考えた治療選択についてわかりやすく解説します。

●第5回9月25日 (金)

大腸がん治療の最前線 ~内視鏡治療・薬物療法・集学的治療の進歩~

名古屋市立大学大学院医学研究科 消化器・代謝内科学分野 准教授 志村 貴也
大腸癌は、日本のみならず世界的に罹患率・死亡率ともに最も高い悪性腫瘍のひとつである。大腸癌治療においては、早期癌に対する内視鏡的切除、進行癌に対する薬物療法・集学的治療など、進歩が著しい。本講義では、内視鏡的治療や薬物療法などの内科的治療を中心に、具体例を供覧しながら、最新の治療法を解説する。

●第6回10月2日 (金)

乳がん治療の歴史~ホルモン療法から最新の分子標的治療まで~

名古屋市立大学大学院 医学研究科 乳腺外科学分野 准教授 鰐渕 友美
乳がんは日本人女性の中で最も多いがんです。さらに、家庭や社会で重要な役割を担う若い世代の女性が多く罹患する疾患であることが大きな問題となっています。しかしながら、治療方法の進歩も目覚ましく、年々新しい治療薬が登場しています。本講座では、基本的な乳がんの成り立ちから、治療の考え方。新しい治療についてまで、乳がんについて幅広くお話ししたいと考えています。

●第7回 10月9日 (金)

がん研究の未来 ― AI・データ科学がひらく生命科学と医療

愛知県がんセンターシステム解析学分野 分野長
ゲノム医療センター 副センター長
名古屋大学大学院医学系研究科 がんシステム情報学講座 連携教授 山口 類
近年、医療の現場では、画像や遺伝子・タンパク質などの膨大なデータを高速に集められるようになりました。こうした「データの洪水」から病気の特徴や治療のヒントを見つけ出すために、AI(人工知能)や機械学習などのデータ科学が活用されています。本講演では、データ科学と生命科学がどのように融合し、医療や創薬に役立てられているのかをわかりやすく紹介します。また、タンパク質の働きの予測や遺伝子データ解析など、最先端の研究例も交えながら、未来の医療について展望します。

●第8回 10月16日 (金)

免疫療法と分子標的治療 ― がん治療はここまで来た

静岡県立静岡がんセンター 脳神経外科 倉光 俊一郎
がん治療は、手術・放射線・抗がん剤に加え、免疫療法や分子標的治療の進歩によって大きく変わってきました。本講座では、がんとはどのような病気かという基本から、がん細胞の特徴を狙い撃ちする分子標的治療、患者さん自身の免疫の力を利用する免疫療法の仕組みを、一般の皆さまにもわかりやすく解説します。それぞれの治療の効果や課題、最新の治療開発、今後の展望にも触れ、がん医療の現在地と未来を一緒に考えます。