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2026年 第1期「さまざまな病気に立ちむかう免疫制御の多様性(ダイバーシティ)」


最新医学講座 オープンカレッジ 2026年 第1期のご案内
  • [開講日時] 令和8年5月22日(金)~令和8年7月10日(金) 毎週金曜日18:30~20:00 
  • [応募受付期間] 令和8年4月6日(月)~令和8年4月24日(金)
  • [選考結果] 令和8年5月7日(木)
  • [コーディネーター]名古屋市立大学大学院医学研究科 免疫学分野 教授 山崎小百合
 免疫はさまざまな病気と関係するため、免疫の研究はとても重要です。本講座では、若手からベテランの日本トップクラスの
免疫学研究者が、さまざまな病気と免疫の関連をわかりやすく解説します。
 昨年のノーベル生理学・医学賞は自己免疫、腫瘍免疫、移植免疫、アレルギー、炎症反応など、多くの重要な免疫反応を抑制
する制御性T細胞を発見した坂口志文先生に授与されました。コーディネーターを含め、坂口先生の弟子が半数を占める講師陣
です。さまざまな病気をコントロールする免疫制御の多様性をご紹介します。

●第1回5月22日 (金)

①免疫制御の多様性
②紫外線は敵か味方か? ~免疫を操作して傷を治す、紫外線の意外な働き~

①名古屋市立大学大学院医学研究科 免疫学分野 教授 山崎小百合 
②名古屋市立大学大学院医学研究科 免疫学分野 准教授 志馬寛明
①昨年の坂口先生のノーベル賞授賞式に公式ゲストとして参加しました。坂口先生の発見がノーベル賞に至るまでの経緯を紹介すると共に、もう一人の恩師である故Ralph Steinman先生(2011年ノーベル生理学・医学賞)が発見した樹状細胞についても紹介します。免疫制御の多様性について解説すると共に、本講座の講師陣による講演についてもご紹介します。
②「紫外線は肌の敵」と思われがちですが、紫外線が皮膚の傷の治りに影響し、修復を後押しする場合があることが分かってきました。鍵を握るのは、「制御性T細胞」です。紫外線が制御性T細胞を増やして皮膚の治癒力を高めるしくみと、創傷治療への応用の可能性を紹介します。

●第2回5月29日 (金)

①免疫学とがん治療〜基礎から応用まで〜
②新型コロナなどのウイルス感染に対する免疫応答

①名古屋市立大学大学院医学研究科 免疫学分野 講師 杉山大介
②名古屋市立大学大学院医学研究科 免疫学分野 講師 安田圭子
①わたしたちの体の中には様々な免疫細胞が存在しています。免疫細胞たちは、ウイルスや病原体から体を守るために働いています。そして、免疫細胞たちは体の中で発生する「がん細胞」を排除する役割も持っています。がん細胞は1日に数百から数千個ほど発生すると言われていますが、免疫細胞たちががん細胞を排除してくれるため、診断できる「がん」の発症が抑えられています。この「がんに対する免疫細胞の働き」が注目され、近年では「がん」と診断された方に対して免疫治療法が適用されるようになりました。そこで、この講義では「免疫とがん」に注目し、免疫細胞たちがどのようにがん細胞と関わっているのかを解説します。そして、具体的ながんに対する免疫治療法についても紹介します。
②2019年12月に発生したSARS-CoV-2という新型コロナウイルスの世界的な流行は、私たちの生活に大きな影響をもたらし、ウイルス感染に対する人類の戦いが決して過去のものではないことを我々は目の当たりにしました。また、同時にウイルスおよびウイルスに対する免疫応答を理解するべく、多くの研究が進められました。ウイルス感染に対する免疫応答の観点から我々の体の応答の仕組みについて新しく分かったことを含めてお話します。

●第3回 6月5日 (金)

ウイルス研究の最前線

東京大学 新世代感染症センター 准教授 浦木隆太
新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症は、現代社会において依然として重要な課題です。本講演では、ウイルスに対して私たち研究者がどのような研究を行っているかを解説するとともに、その仕組みの解明がワクチンや治療法の開発にどのようにつながるのかを紹介します。基礎研究から社会実装に至るまでの過程を通して、感染症に備えるために求められる科学の役割と今後の展望について考えます。

●第4回6月12日 (金)

食品衛生と健康を護る予防法

名古屋市立大学大学院薬学研究科 医療機能薬学専攻衛生化学分野 教授 肥田重明
わが国は超高齢社会を迎え、疾病予防や生活習慣改善により、生活の質を高め健康寿命を延ばすことが重要です。そのための食品衛生と感染症対策は健康を守る基盤です。本講義では、近年の食中毒発生動向や食品の品質を保持するための食品添加物について講義します。また、近年の感染症、季節性疾患や新興感染症への備え、ワクチンの役割と接種の重要性を紹介し、免疫システムと公衆衛生学の面から日常生活における健康維持に重要な予防法や今後の創薬について考えます。

●第5回 6月19日 (金)

3型免疫応答による生体の恒常性維持と組織炎症

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 免疫学 教授 廣田圭司
生体防御の最前線である皮膚や粘膜において、細菌や真菌(カビ)の侵入を阻止する「3型免疫応答」が重要な役割を果たしています。本講演では、この応答の中心的制御系である炎症性サイトカインIL-23-IL-17軸に焦点を当て、その分子メカニズムを概説します。免疫細胞から放出されるIL-23を起点とし、エフェクター細胞がIL-17を産生することで炎症反応を誘導するこの経路は、生体防御に不可欠なシステムです。しかし、その過剰な活性化は、乾癬や脊椎関節炎といった慢性炎症性疾患の病態形成に深く関与していることが明らかになってきました。本講演では、これらサイトカインの相互作用がどのようにして組織の炎症を引き起こすのか、最新の知見を交えて解説いたします。

●第6回6月26日 (金)

T細胞受容体シグナルと免疫寛容

大阪大学 大学院医学系研究科・免疫学フロンティア研究センター 特任准教授 田中 淳
私たちの免疫システムは、常に進化する病原体の抗原を認識し排除するため、多様なT細胞受容体を生み出します。これらのT細胞受容体が、自己の組織や無害な抗原を認識し攻撃しないためには、「免疫寛容」を確立し維持することが不可欠です。免疫寛容は、T細胞受容体のシグナルを基軸に成り立つことから、そのシグナルの異常は、様々な自己免疫病を引き起こし、また、その制御はがん免疫を増強することが明らかになってきました。本講演では、免疫寛容を司るT細胞受容体シグナルと制御性T細胞や自己反応性T細胞についてご紹介します。

●第7回 7月3日 (金)

1時間でマスターする免疫のしくみ~科学ニュースがわかるようになる~

和歌山県立医科大学産官学連携推進本部 学長特命教授 改正恒康
免疫とは、「疫(えき)を免れる」しくみです。「疫」とは流行する病、主に感染症を指します。つまり免疫とは、感染から私たちのからだを守る防御のしくみです。しかし免疫は、感染症だけでなく、体内に生じたがん細胞を排除する働きも担っています。その一方で、アレルギーや自己免疫疾患、さらにはさまざまな炎症性疾患の発症にも関わるなど、「諸刃の剣」として働いています。近年、免疫という言葉を耳にする機会が増えていますが、「あまりよくわからない」と感じている方も少なくありません。本講演では、こうした免疫の基本的なしくみについて、できるだけわかりやすくご説明いたします。

●第8回 7月10日 (金)

免疫も歳をとる?〜ワクチン研究で読み解く加齢と免疫の変化〜

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 難病・免疫ゲノム研究センター長 山本拓也
私たちの体を守る「免疫」は、細菌やウイルスなどの外敵だけでなく、体内で生じる異常な細胞(がん細胞を含む)にも日々対応しています。ところが免疫の働きは年齢とともに変化し、反応の立ち上がりが遅くなったり、必要な防御反応が弱くなったりする一方で、炎症が起こりやすくなるなど、質そのものが変わっていきます。そのため同じワクチンを接種しても、感染症予防の効果に個人差が生じたり、副反応の感じ方が異なったりします。さらに、食生活や運動、喫煙、睡眠、ストレス、持病や服用薬といった要因も免疫に影響し、「なぜ効く人と効きにくい人がいるのか」を一言で説明することはできません。本講義では、まずは加齢に伴う免疫の変化をできるだけ平易に整理した上で、最新のワクチン研究から得られた知見をもとに、期待できる効果と限界、そして高齢者でより安全に効果を引き出すための工夫や、今後の医療に何が求められるのかを一緒に考えます。