マンデーサロン開催報告 2025年度人間文化研究所共同研究プロジェクト成果報告会
オンライン(Zoom)にて開催されました。講師の各先生方に発表内容をご報告いただきました。
日時:2026年3月10日(火) 10:30~12:00
●報告者:天谷祐子先生 大学教員による訪問型出前授業に対する高校のキャリア教育的ニーズの探索的検討
本共同研究は、訪問型出前授業に対する高校教員の期待とニーズを解明し、効果的な実践方法を模索することを目的とした。A県公立高の進路指導教諭2名への半構造化インタビュー調査の結果、高校側は「学問への興味喚起」を主目的とし、大学教員には専門的な深い内容や研究の実例、学問への熱意を高校生に示すことが求められていた。考察として、探究学習の導入により、進路選択(キャリア教育)との連携が求められる。進路重視なら低学年実施は早いが、探究重視なら生徒に問いが芽生えた時期に合わせる必要があり、目的による時期選択の重要性が示唆された。大学教員が専門の魅力を熱量高く語ることが、高校側のニーズに応える鍵といえる。
●報告者:松村智史先生 名古屋市立高校の探究学習に関する研究―インタビュー調査・参与観察の分析から―
本研究では、名古屋市立向陽高校をフィールドに、探究学習の組織的展開の実態をインタビュー調査と参与観察から分析した。SSH指定を契機に国際科学科で蓄積された実践が、段階的に普通科へ展開される過程で、教員の受験への懸念や役割転換の葛藤が生じたが、生徒の具体的成果や総合型選抜での実績が意識変容を促した。また、生徒・教員双方の心構えを明文化した「向陽探究ウェイ」が共通理解の形成に寄与し、「指導」から「伴走」への転換を支えたことが明らかになった。
●報告者:馬渡玲欧先生「持続可能な開発」理念の形成と普及プロセスに関する探索的研究
本報告では、(1)「持続可能な開発」理念(以下SD)がどのような歴史的経緯のもとで提示されたか検討すると共に、(2)本邦におけるSD関連の高等教育の現状を考察した。
(1)資源問題、環境問題等が逼迫するなかで提起されたSDの歴史的インパクトを、ブルントラント委員会の貢献を踏まえつつ振り返り、「人間の開発」と「環境」の相互連関を唱えた報告書の意義を確認した。
(2)二ノ宮リムさち氏による研究会の報告を踏まえ、グローバル資本主義下で進行する現代的公害問題に対する「自己教育運動」をいかに展開していくか、また「パブリック・アチーブメント」(東海大)のような取り組みをいかに全学レベルで展開していくか、さらに「環境正義」(立教大)をいかに教育の基盤に据えるか議論した。
日時:2026年3月10日(火) 10:30~12:00
●報告者:天谷祐子先生 大学教員による訪問型出前授業に対する高校のキャリア教育的ニーズの探索的検討
本共同研究は、訪問型出前授業に対する高校教員の期待とニーズを解明し、効果的な実践方法を模索することを目的とした。A県公立高の進路指導教諭2名への半構造化インタビュー調査の結果、高校側は「学問への興味喚起」を主目的とし、大学教員には専門的な深い内容や研究の実例、学問への熱意を高校生に示すことが求められていた。考察として、探究学習の導入により、進路選択(キャリア教育)との連携が求められる。進路重視なら低学年実施は早いが、探究重視なら生徒に問いが芽生えた時期に合わせる必要があり、目的による時期選択の重要性が示唆された。大学教員が専門の魅力を熱量高く語ることが、高校側のニーズに応える鍵といえる。
●報告者:松村智史先生 名古屋市立高校の探究学習に関する研究―インタビュー調査・参与観察の分析から―
本研究では、名古屋市立向陽高校をフィールドに、探究学習の組織的展開の実態をインタビュー調査と参与観察から分析した。SSH指定を契機に国際科学科で蓄積された実践が、段階的に普通科へ展開される過程で、教員の受験への懸念や役割転換の葛藤が生じたが、生徒の具体的成果や総合型選抜での実績が意識変容を促した。また、生徒・教員双方の心構えを明文化した「向陽探究ウェイ」が共通理解の形成に寄与し、「指導」から「伴走」への転換を支えたことが明らかになった。
●報告者:馬渡玲欧先生「持続可能な開発」理念の形成と普及プロセスに関する探索的研究
本報告では、(1)「持続可能な開発」理念(以下SD)がどのような歴史的経緯のもとで提示されたか検討すると共に、(2)本邦におけるSD関連の高等教育の現状を考察した。
(1)資源問題、環境問題等が逼迫するなかで提起されたSDの歴史的インパクトを、ブルントラント委員会の貢献を踏まえつつ振り返り、「人間の開発」と「環境」の相互連関を唱えた報告書の意義を確認した。
(2)二ノ宮リムさち氏による研究会の報告を踏まえ、グローバル資本主義下で進行する現代的公害問題に対する「自己教育運動」をいかに展開していくか、また「パブリック・アチーブメント」(東海大)のような取り組みをいかに全学レベルで展開していくか、さらに「環境正義」(立教大)をいかに教育の基盤に据えるか議論した。

