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臨床心理


【重要】受験を検討されている方へ

本コースの受験を検討されている方は、必ず出願前に以下の事項をご確認ください。
  • 入学前の個別訪問:入学前の個別の研究室訪問は受け付けておりません。定期的に開催される大学院説明会へご参加ください。
  • 社会人特別選抜:本コースの入試においては、社会人特別選抜枠は設けておりません。
  • 入試詳細の確認:入試に関する最新・詳細な情報は、必ず大学ホームページの入試情報をご確認ください。
  • 願書の研究計画書:出願書類の研究計画書にある「1,000字程度」とは、引用文献と図表を除いた文字数のことです。
  • 過去問題の閲覧・請求:過去の入試問題の公開状況や請求方法については、大学院『募集要項』の末尾に記載されている所定の手続きに従ってください。
  • 長期履修制度:本コースは長期履修制度の適用対象外となります。
  • コース間の移動:本研究科の他コースから臨床心理コースへの転コース(編入)は認められておりません。
  • 在学中の就労について:実習時間を確保する必要があるため、フルタイムで働きながら修学することは極めて困難です。

入学前課題図書のお知らせ

臨床心理コースの合格者に対して、入学後の専門的学修をより円滑にするための事前学習として、課題図書を指定しています。
合格された方は、指定のPDFに記載されている図書(必読図書)をすべて読了した上で入学を迎えてください。



Ⅰ 臨床心理コースの紹介

博士前期課程:修士
・日本臨床心理士資格認定協会 第1種指定校
・公認心理師養成大学院

名古屋市立大学(NCU)大学院の臨床心理コース(博士前期課程:修士課程)は、2017年に臨床心理士養成コース(定員10名)として開設されました。
2018年からは公認心理師養成カリキュラムを導入。そして、2026年から定員を20名へと拡充し、教育体制を一層充実させて、新たな一歩を踏み出しました。

1. 取得可能な資格

本コースを修了し、「修士(人間文化)」の学位を取得することで、以下の受験資格を得ることができます。
① 臨床心理士の受験資格
② 公認心理師の受験資格(学部段階において、公認心理師養成大学で所定の科目を修得した方に限ります)

2. 本コースの使命

「教育現場や医療現場を中心に、さまざまな領域で活躍できる臨床心理士および公認心理師を養成することで、名古屋市民、さらには国民のこころの健康に貢献すること」。

本コースでは、これら2つの資格取得を同時に目指す方に向けて、高度かつ実践的な教育プログラムを提供しています。

3. 学部で公認心理師カリキュラム未修了の方へ

学部において公認心理師カリキュラムを修めていない方も入学可能です。
ただし、大学院の授業は、原則として「学部段階で公認心理師カリキュラム修得済み」を前提とした水準で進行するため、事前の基礎学習を推奨しています。

Ⅱ 専任教員

教員名 専門臨床領域
臨床オリエンテーション
研究キーワード
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小川 成 保健医療
認知行動療法
精神医学、不安症、機械学習、マインドフルネス、アクセプタンス&コミットメント・セラピー
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桑島 隆二 教育(スクールカウンセリング)、福祉
精神分析、臨床動作法
子どもの心理支援、不登校、発達障害、愛着障害
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佐渡 忠洋 保健医療
ユング心理学、表現療法
イメージと心理療法、心理学史、投映法、神経精神分析、人間学、歴史学
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杉岡 正典 教育(学生相談)、福祉
コミュニティ・アプローチ、支持的心理療法
思春期・青年期、コミュニティー支援、学生相談、自殺予防
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富田 真紀子 産業労働、保健医療
人間性心理学
ワークライフバランス、キャリアカウンセリング、キャリア発達、中年期、MMPI
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二宮 有輝 教育(スクールカウンセリング、学生相談)
精神分析的心理療法
現代青年期、ピア・サポート、社会文化的研究、オタク
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古村 健 保健医療
認知行動療法、心理教育
成人期、統合失調症、精神障害のリハビリテーション、メタ認知トレーニング、司法心理学
researchmap

Ⅲ 大学院入試

受験を検討されている方は、定期的に開催している「大学院説明会」にご参加ください。
説明会では、教員紹介と交流(質疑応答など)の時間を十分確保しています。

1. 大学院説明会

開催時期:年3回(4月・7月・11月)
実施方法:オンライン開催(1時間程度)

※ 具体的な日時や参加申し込み方法については、本研究科ホームページの「お知らせ」にて随時告知します。

2. 入試日程と選抜方法

大学院入試(一般選抜)は年3回(7月・9月・2月)実施しています(大学院入試情報 人間文化研究科)。

◆選抜内容
① 専門科目試験(筆記):心理学および臨床心理学に関する専門知識と、その論述能力を考査します。
② 英語試験(筆記):研究活動において必要となる英語の読解力を考査します。
③ 口述試験(面接):複数の教員によって研究能力や資質等を考査します。

◆試験スケジュール
原則として、2日間の行程で実施いたします。
1日目:専門科目試験 & 英語試験(筆記)
2日目:口述試験(面接)

※ 志願者数や諸状況により、1日ですべての試験(筆記および面接)を実施する場合もあります。正確な試験日程や集合時間については、出願後にご案内します。

3. 学内推薦選抜

【NCU学部生の皆さんへ】
NCU心理教育学科 心理学コースの学部生が本コースに進学するための「学内推薦選抜」を行っています。
また、2026年度から内部進学者を対象に、大学院入学前教育を始めました。これは、学部4年生の後期から大学院での教育・訓練を体験してもらうプログラムです。

これらの詳細(出願資格や要件など)は、学内で実施されるガイダンスでのみ説明いたします。

Ⅳ 大学院での生活

NCU臨床心理コースのカリキュラムについて、【授業】【実習】【研究】【その他】に分けてご説明します。

1. 授業について

◆修学環境とキャンパス
大学院の授業は、人間文化研究科のある「滝子キャンパス」と、大学病院のある「桜山キャンパス」の2箇所で行います(両キャンパスは徒歩で10分程度の距離です)。

◆カリキュラムと日々の学習
大学院の授業は、講義と演習と実習で構成されています。専門的知識と臨床技能、そして専門職としての基本的態度を体系的に学びます。
主体的な参加:院生には、授業内での発表資料の作成や、理論・検査に関する入念な事前・事後学習が求められます。
個性豊かな講師陣:学内の教員だけでなく、各分野の第一線で活躍する外部の研究者・臨床家を非常勤講師として招聘しています。こうした専門家との出会いは、皆さんの視野を大きく広げる機会となるでしょう。
2つの資格への対応:公認心理師と臨床心理士の受験資格に対応したカリキュラムを履修するため、授業数は多く、極めて密度の高いスケジュールとなります。

◆院生の2年間の時間割《参考例》
以下に時間割の例を掲載します(年度や実習施設によって曜日・時間帯は変動します)。
ここに、後で説明する「臨床心理相談室」でのカウンセリングやスーパービジョン(SV)などの臨床訓練、ゼミナールや修士論文執筆などの研究時間が加わります。また、長期休暇期間中であっても、集中講義や実習、相談室活動が行われます。

臨床心理コースの時間割

◆ケースカンファレンス(事例検討会)
毎週水曜日の午後、2時間半をかけて行われるケースカンファレンスは、本コースにおける臨床家養成の基盤となります。
事例を知的に理解するためだけの時間ではありません。詳細に報告される一つの事例に対し、参加者各自が身を入れて向き合い、クライエントとセラピストの心の動きに同調しつつも、時に批判的な視点を持って捉え直すプロセスです。他の院生や教員からのコメントを通じて、自分自身の盲点や個性に気づきを得る、徹底的な体験的訓練の場となっています。

ケースカンファレンス

2. 実習について

公認心理師法に基づき、本コースでは実習の要件(合計450時間以上、実践的支援270時間以上、学外実習90時間以上)を確実に満たし、実践力を培うための強固な実習プログラムを展開しています。

◆学内実習:医療心理センター 臨床心理相談室(桜山キャンパス) 臨床心理相談室のホームページ
この相談室は、市民に開かれた相談施設として、地域の方々の「こころ」の健康と幸福に臨床心理学の立場から貢献することを目的としています。
実践的な臨床訓練:院生は「研修相談員」となり、1年生の夏から、有資格者が行う受理面接(インテーク面接)に陪席。その後、実際に心理面接と心理査定を担当します。
徹底した個別スーパービジョン(SV)体制:すべてのケースは経験豊富な指導者によるSVによってバックアップされます。院生が1セッションの面接を行うたびに、必ず1回の個別SV(事後指導)を受けることで、在学中に複数の指導者から多様な視点やアプローチを学ぶことができます。
担当ケース数:2年間に相談室で5~8ケースを担当し、計80セッション以上の面接を行っています(直近5年間の事績)。
組織運営の学び:有資格者の非常勤相談員や事務職員と連携し、相談室の管理・運営にも携わります。将来、職場の一員として働くための姿勢を学ぶことも重要となります。

◆学外実習:公認心理師5領域すべてを網羅
入学後すぐに、ロールプレイ演習を通じて臨床的コミュニェーションを学んだ上で、学外実習がスタートします。

言語面接のロールプレイ風景

箱庭制作の演習風景

1年生前期(病院実習と学校実習):「なごや子ども応援委員会(教育)」と「NCU附属病院(保健医療)」の実習に、全員が2グループに分かれて交互に参加し、必修の実習が2領域で行われます。
1年生9月~2年生8月:本コースがネットワークを持つ外部機関(精神科、小児科、児童福祉施設、児童相談所、教育支援施設、企業など)において、継続型の学外実習に従事します(実習先は1年生の夏に決定)。
見学実習:多様な施設での見学実習も並行して行います。

3. 研究について

修士論文の執筆と審査への合格は、大学院修了の必須要件です。
本コースでは、科学者-実践者モデルに基づく高度専門職業人の養成を目指しています。

◆柔軟な研究指導体制
主たる研究指導はゼミ教員(臨床心理コースおよび基礎心理コースの教員)が担当しますが、ゼミの枠を越えて複数の教員から多角的な指導・助言を受けることができます。過去には、他研究科の教員からも指導を仰ぎ、共同研究を視野に入れた学際的な研究を展開した院生もいました。

◆実証的研究と倫理の徹底
修士論文では、客観的なデータや検証に基づく実証的研究を求めます(質的研究も含む)。ほぼすべての研究が「人間文化研究科 研究倫理審査委員会」の審査を経て行われており、臨床・研究の両面において倫理的態度の指導を徹底しています。

◆研究テーマの決定
教員の役割とは、院生の「これがやりたい」という熱意や問題意識を、学術的研究へと昇華させることです。入学後に指導教員と対話を重ね、現実的な制約や倫理的観点からの調整しつつ、最終的に取り組む研究テーマを決定していきます。
過去の修了生の修士論文テーマは、本研究科ホームページよりご覧ください(修士論文題目一覧)。

◆2年間の研究・修学スケジュール
【1年生】
  • 4月 入学、指導教員の決定、研究スタート
  • 8月 修士論文構想発表会
  • 3月 中間発表会

【2年生】
  • 11月 ゼミ内での修士論文提出締め切り
  • 1月 修士論文発表会(口頭試問)
  • 3月 公認心理師試験、大学院修了

4. その他

◆本コースの特色
名古屋市との強固な連携:NCU臨床心理コースの最大の特色は、名古屋市との密接な連携体制にあります。行政や地域社会のリアルな課題に触れながら学ぶことができます。
多様なバックグラウンド:他大学からの入学者も多数在籍しており(内部進学者の割合は2~4割程度です)、心理学以外の出身者もほぼ毎年入学しています。多様な背景を持つ仲間と切磋琢磨できる環境となっております。

◆学外活動・費用・アルバイトについて
学外活動:博士前期課程の2年間は、授業や実習以外にも、院生が自主的に学会(日本心理臨床学会の年次大会など)や外部のセミナー、勉強会等へ参加し、自己研鑽に励んでいます。
必要となる費用:学外活動への参加費・旅費に加え、実習費、専門書の購入などには、一定の自己負担(費用)が必要となります。
アルバイトについての注意:日々の高密度なカリキュラムに加え、実験や調査の時間、修士論文の研究時間を考慮すると、アルバイトに割ける時間は極めて限られることをあらかじめご承知おきください。

Ⅴ 修了後のキャリア

◆直近5年の就職・進路実績
修了生は、行政、教育、医療、福祉など、多様な領域において心理専門職として活躍しています。
また、さらなる研究を志して博士後期課程へ進学する道も開かれています。

行政職:名古屋市心理職(児童心理司)、など
教育:なごやこども応援委員会(スクールカウンセラー)など
保健医療:総合病院、精神科病院、クリニック、など
福祉:児童福祉施設、障害者支援施設、など
進学:NCU博士後期課程、名古屋大学大学院、など

◆修了後の継続研修
臨床心理士の資格は5年間ごとに更新が義務付けられているように、心理専門職は社会に出てからも自らの資質や技能を向上させ続ける倫理的責任があります。
例えばアメリカ心理学会(APA)では、こうした心理職の「継続研修(Continuing Education: CE)」が体系化されており、生涯にわたる研鑽がスタンダードになっています。
本コースでは、大学院修了を「心理職としてのキャリアのスタート」と捉えています。資格を取得した後も、高い志と探究心を持った専門職の育成を目指しています。初学者の時だからこそ、自発的にSVを受け、研修会へ足を運んで新しい知見を学ぶことが重要となります。

◆NCU独自のCE構想
本コース独自の試みとして、修了生への継続教育および互助を目的とした研究会を検討しております。

Ⅵ 博士学位を目指す方へ

NCU大学院 人間文化研究科の博士後期課程では、入学後に所定の要件を満たすことで学位「博士(人間文化)」を取得することができます。博士後期課程の入試や教育内容については、『博士後期課程(人間文化専攻) 学生募集要項』でご確認ください。

◆教員へのコンタクト方法について
博士後期課程の募集要項には「出願に際しては、事前に指導を志望する教員に連絡し、研究内容等を確認しておくことが望ましい」とありますが、臨床心理コースは教員のメールアドレスを原則非公開としています。
同コースの教員へのコンタクトを希望される場合は、募集要項の末尾に記されている「照会先(事務窓口)」へメールにてご連絡いただき、志望教員への取り次ぎを依頼してください。
※ 本窓口への対応は「博士後期課程への進学・研究内容に関する相談」に限らせていただきます。
※ 修士課程(博士前期課程)の受験希望者には対応しかねます。