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国内ボランティア・インターンシップ報告(名古屋市国際交流課)


【派遣先】名古屋市役所 観光文化交流局 観光交流部 国際交流課

【2023年度】

参加者 人文社会学部 国際文化学科2年 宮本夏苗さん
期間 2023年7月から8月(2ヶ月間)
参加目的
  • 行政の取り組みを知り、実際に自身が積極的に参加することで、地域貢献や多文化共生についての学びを深める
  • 異文化交流や自文化理解に関する行政の取り組みを学ぶことで、名古屋市の魅力を世界に発信するための方法を模索する
概要 7月中は毎週水曜日、主に名古屋市役所内で国際交流課の業務内容、市の観光や国際交流における課題、多文化共生プランなどについての理解を深め、8月には週2回程度、関連施設等に赴き、イベントの運営補助などを行った。
主な業務は以下の通り。
  • ロサンゼルス交歓高校生歓迎交流会に参加(7月12日)
  • なごや人権啓発センターソレイユプラザなごやで開催された親子向けイベントで、多文化共生に関するプレゼンテーションと運営補助(8月5日)
  • 職員向け「多文化対応力向上研修」に参加(8月8日)
  • 名古屋市多文化共生推進月間シンポジウムの市民向け講演会、会場設営・補助(8月11日)
  • 名古屋市交館で行われたイベント「ウクライナデー・イン・ナゴヤ」で運営補助(8月27日) 等

主な研修内容

参加者全員が短冊に願い事を書いた七夕飾り

参加者全員が短冊に願い事を書いた七夕飾り

■ロサンゼルス交歓高校生歓迎交流会に参加

姉妹都市であるロサンゼルス市から訪れた4名の交歓高校生と1名の引率教師、名古屋市内の受け入れ高校やホストファミリーとともに交流会に参加した。交歓高校生たちが自身のルーツを紹介し、ダンスを披露したり、日本文化であるカラオケを披露したりと、日本と他国の文化交流を活発に行うことができる場であったと感じた。
日本の高校生と交歓高校生数人で日本の漫画やアニメについて話していた際には、自身の知らない日本アニメ曲を交歓高校生に紹介してもらい、他国に住む人々から見た日本文化の一側面を捉えることができた。
■親子向けイベントで、多文化共生に関するプレゼンテーションと運営補助

なごや人権啓発センターソレイユプラザなごやで開催された親子向けイベント「手づくりで感じるウクライナの文化! モタンカ人形作り」に参加した。前半は人権啓発センター職員や国際交流課のウクライナ人スタッフによる講演のほか、私自身も「多文化共生ってどういうこと?」と題したプレゼンテーションを行った。

発表者として登壇

発表者として登壇

会場に展示されていた多文化共生に関するパネル

会場に展示されていた多文化共生に関するパネル

また、ウクライナ人職員の話を通訳する際も、発表がより良いものとなるよう取り組むことができ、とても良い経験となった。
このような文化理解ができる機会は、多文化共生社会推進のために、そして名古屋市の多文化共生の目標である「お互いに認め合い、共にしあわせに生きていくこと」を達成していくための良い機会であると強く感じた。

会場に設置されたパネル

会場に設置されたパネル

■市民向け講演会での会場設営・補助

多文化共生推進月間シンポジウム「たしかに、そうだね!外国ルーツで困った経験」という市民向け講演会が開催され、会場設営などの準備を行った。
第1部では「僕はこんな感じで日本で育ちました」という内容で、外国にルーツを持つ2名の方の体験談を、第2部では、クロストーク形式でより詳しくお話を聞くことができた。多文化共生のためには、身の回りの人々をよく理解し、固定観念やイメージをなくしていく必要があると感じた。
■「ウクライナデー・イン・ナゴヤ」で運営補助

名古屋市公館で行われたウクライナデー・イン・ナゴヤというイベントに参加した。ウクライナを紹介する展示などの他、本物の卵にウクライナの伝統模様である「ピサンカ」のペイントをするワークショップや、在名ウクライナの方々によるダンス発表、ウクライナの民話「てぶくろ」を紹介するステージイベントなども行われ、ウクライナ文化について深く学ぶ機会となった。

ウクライナの伝統模様である「ピサンカ」

ウクライナの伝統模様である「ピサンカ」

色をつけている様子

色をつけている様子

インターンシップを終えて

名古屋市には多くの外国人が住んでおり、国際交流課では人々の生活を支えるため様々な取り組みがなされていることを学んだ。外国人を対象とした取り組みのみならず、日本人市民に向けたイベントなども開催されていることを知り、多文化共生社会に向けて行政がさまざまな働きかけをしていることを理解できた。
自身も8月におこなわれたイベントに発表者として参加をし、参加者に向けて自身の考えを共有することができ、とても良い経験となった。
また、その他市民を対象としたイベントや市役所職員を対象に開かれた講演会などに参加し、さまざまな人々と関わることで新たな考えや知識を得ることができた。名古屋市国際交流課でインターンシップをしたことで、外国人や名古屋市が抱える悩みを知ることができ、多文化共生社会実現のために、そして名古屋の魅力を世界へ発信するために私が取り組むべきことを明確にすることができたように感じた。
自身が他者に寄り添う姿勢を意識するとともに、自身の考えを共有することを忘れずに積極的に行動していきたいと思う。
(インターンシップ報告書より抜粋)

【2022年度】

参加者 人文社会学部 国際文化学科3年 岡本梨衣咲さん
期間 2022年7月から8月(2ヶ月間)
参加目的 名古屋市の多文化共生に関する業務やイベントに積極的に取り組むことによって、実際に公務員の仕事や実情を知ったうえで、自分にとって納得のいくキャリア選択をする。
概要 事前研修の後、ほぼ週1~2回のペースで名古屋市役所や関連施設に出向き、イベントの企画案作成や運営補助などを行った。主な業務は以下の通り。
  • 名古屋市役所職員向けのやさしい日本語研修講座に参加(8月3日)
  • なごや人権啓発センターで開催された人権セミナーで、多文化共生に関するプレゼンテーションとイベントでの運営補助(8月6日)
  • ウクライナ避難民支援事業(つどいの場)補助・参加(8月16日)
  • 職員通訳者研修の見学・補助(8月23日)
  • 名古屋市多文化共生推進月間シンポジウムの見学・補助(8月28日) 等

主な研修内容

■名古屋市役所職員向けのやさしい日本語研修講座に参加
本講座は、やさしい日本語の必要性について職員の理解を深めることを目的としている。外部講師による講義のほか、「常用薬」「避難所」「炊き出し」など独特な言い回しを使った行政の文書を、外国人にも伝わるやさしい日本語に変換し、簡単なポスターを書いて会場に掲示するというワークを行った。
■なごや人権啓発センターで開催された人権セミナーでの発表と運営補助
セミナー冒頭で「多文化共生」を切り口とした子ども向けの発表をさせていただいた。
①名古屋には外国人がたくさん住んでいること、②仲良く暮らすためにはどうしたらいいのかという2点を、私自身の海外生活の経験を踏まえて、小学校低学年の子どもにも伝わりやすいよう言葉遣いや方法を工夫して発表した。
続いて行われた「インドってどんな国?インドについて知ろう!」というイベントでは、インド出身で名古屋国際センター地域市民教室の講師として活躍しているナタラージャン・ニーラカンダンさんを講師に迎え、同国のお祭りなどの文化や言葉について幅広く知るとともに、紙粘土を用いてインドの神様ガネーシャを作成するワークショップの補助を行った。

自らの経験を基に多文化共生について発表を行う岡本さん

自らの経験を基に多文化共生について発表を行う岡本さん

■ウクライナ避難民支援事業(つどいの場)補助・参加
愛知県内のウクライナ避難民の方を対象とした名古屋市主催の「ウクライナ語で話し合える「つどいの場」」が名古屋国際センターで行われた。イベントの前半では、名古屋国際センターによる日本語サポートサロン、名古屋市国際交流課による名古屋市からの支援物資について、愛知県多文化共生推進室による愛知県の支援事業についてのお話がされていた。イベントの後半では、NPOの日本ウクライナ文化協会の民間の団体の方々が中心となり、ウクライナ人同士の交流が行われた。

「つどいの場」で使用された資料

「つどいの場」で使用された資料

インターンシップを終えて

私は海外生活そのものが長かったことや、海外で多文化共生について考えることが多かったことがきっかけで、名古屋市国際交流課のインターンシップを志望した。市役所は市民にとってとても身近だということを、身をもって感じられ、将来公務員になるにあたっての心構えを学ぶことができた。公務員の仕事は、市民の暮らしに直接寄り添い、かつ大きな影響を与えることに魅力を感じた。部署内外等の仕事における関係だけでなく、市民の方々など幅広い人たちと関係を築く点に関しても、様々な観点を学べることから、成長できる面も多く感じた。インターンシップの目標として掲げた、私が公務員に向いているどうか見極めることに関しては今後引き続き考えていきたい。このインターンシップでは、市の職員の方々やインターンシップで出会った方々から多くのことを学び、とても充実した時間を過ごすことができた。

NHK名古屋放送局と名古屋市が協同して行った「ハロー!ネイバーズ」パネル展を見学

NHK名古屋放送局と名古屋市が協同して行った「ハロー!ネイバーズ」パネル展を見学

【2021年度】

参加者 人文社会学部 国際文化学科2年 大和礼奈さん
期間 2021年5月から8月(3ケ月間)
参加目的 ①行政の立場における多文化共生の仕組みづくりを知り、実際にどのように地域団体や住民の方々と関わっているのかについて学ぶこと
②名古屋市の多文化共生に関する課題に当事者意識を持ち、学生という視点を活かしながら様々な業務を積極的に行うこと
概要 事前研修の後、ほぼ週1~2回のペースで名古屋市役所や関連施設に出向き、イベントの企画案作成や運営補助、会議への出席、英語翻訳作業や資料作成などを行った。主な業務は以下の通り。
  • AI 翻訳のシステム化に向けた英語翻訳業務(7月6日 他)
  • 名古屋市役所職員向けの優しい日本語研修講座に参加(8月4日)
  • なごや人権啓発センターで開催された人権セミナーで、多文化共生に関するプレゼンテーションとイベントでの運営補助(8月6日)
  • 多文化共生推進月間に関連した国際交流課のイベントスペース出展・運営(8月14日)
  • オンラインシンポジウムへの参加・補助(8月24日)
  • 2022年1月開催予定の外国人交流事業の具体的な企画案出し
  • 他都市における地域日本語教室向け支援策調査の資料作成 等

主な研修内容

■AI 翻訳のシステム化に向けた英語翻訳作業

名古屋市では、全国の自治体に先駆けてAI翻訳のシステム化を進めている。今回はその一環である英語翻訳作業の一部を行った。市が作成している日本語版と英語版の資料を参照しながら、外国人にとって理解が難しい漢字表記をわかりやすい英語表記に変え、翻訳用語集のデータベースに入力した。

実際に英語翻訳した用語集の一部

実際に英語翻訳した用語集の一部

■名古屋市役所職員向けのやさしい日本語研修講座に参加

本講座は、やさしい日本語の必要性について職員の理解を深めることを目的としている。外部講師による講義のほか、「マナーモード」「3 密を防ぐ」「炊き出し」など独特な言い回しを使った行政の文書を、外国人にも伝わるやさしい日本語に変換し、簡単なポスターを書いて会場に掲示するというワークを行った。

やさしい日本語ポスターをグループで作成・発表

やさしい日本語ポスターをグループで作成・発表

■なごや人権啓発センターで開催された人権セミナーでの発表と運営補助

セミナー冒頭で「多文化共生」を切り口とした子ども向けの発表をさせていただいた。
①名古屋には外国人がたくさん住んでいること、②仲良く暮らすためにはどうしたらいいのかという2 点を、小学校低学年の子どもにも伝わりやすいよう言葉遣いや方法を工夫して発表した。

名古屋市在住の親子22組を前にセミナーで発表する大和さん(写真左)

名古屋市在住の親子22組を前にセミナーで発表する大和さん(写真左)

発表に使用したパワーポイント

発表に使用したパワーポイント

続いて行われた「親子でモノづくり!リリアナさんとエクアドルについて知ろう!」というイベントでは、エクアドル出身で名古屋国際センター等の施設で翻訳・通訳者として活躍している佐伯リリアナさんを講師に迎え、同国の言葉や文化について幅広く知るとともに、身近な材料と道具を用いて楽器や伝統的なお面などを作成するワークショップの補助を行った。

エクアドルの民族衣装を着てワークショップの補助をする大和さん

エクアドルの民族衣装を着てワークショップの補助をする大和さん

■商業施設で開催された国際交流課イベントでの運営補助

イオンタウン千種の1 階イベントスペースで、名古屋市の多文化共生推進の取組や姉妹友好都市・パートナー都市の取組をパネル展示等で紹介する国際交流課としてのイベントが開催され、その運営に携わることができた。

イベントスペースの様子

イベントスペースの様子

展示物を見ながら来場者に説明

展示物を見ながら来場者に説明

インターンシップを終えて

名古屋市の多文化共生推進の裏では、地道な調査や現状分析、定量的な指標の策定などの様々な作業があるということを初めて知り、行政の立場における多文化共生へのアプローチが多岐にわたることを実感した。特に令和4年から施行される第3次多文化共生推進プランの策定や今後の事業の取組みについては、名古屋市の外国人住民・語学相談員・ NPO・学習支援室・企業などの様々な地域日本語教育に携わる方々の専門的知見を踏まえて意思決定がなされていることを学ぶことができた。
またイベントや行事においても市役所だけでなく、国際センターや外国人住民、大学などの様々な主体との連携で成り立っていることを実際に経験し、私自身も大学生として何か出来ることはないか考えさせられた。
インターンシップではただ国際交流課のデスクで業務を行うだけではなく、人権セミナーの運営やイオンタウン千種でのイベント運営、総合調整会議、シンポジウム等の機会に携わることができ、非常に貴重な経験をさせていただいた。改めて名古屋市における多文化共生の重要度は日々増しているということを身に染みて感じながら、実際に多文化共生の一翼を担う主体として働けたことを嬉しく思う。
(インターンシップ報告書より抜粋)