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薬物送達学


スタッフ

尾関 哲也

尾関 哲也
[教授]

田上 辰秋

田上 辰秋
[准教授]

小川昂輝

小川昂輝
[助教]

教育・研究

  • 機能性ナノメディシンのものづくり研究
  • mRNA含有脂質ナノ粒子の製剤研究
  • スプレードライ法を用いた製剤設計
  • 3Dプリンターを用いたオーダーメイド医薬品の研究

研究概要

Drug Delivery System(DDS、薬物送達システム)とは、薬物を「必要とする部位」へ、必要な量」で、「必要な時間」送達し、医薬品を最も有効で、副作用が少なく、患者に優しい製剤として、薬物投与の最適化を目的としたもので、現在の薬物治療のみならず、今後発展が期待される遺伝子治療や再生医療においても不可欠な技術です。薬物送達学分野は、合理的なDDS製剤を創製する創薬の総仕上げを行う研究分野です。私達は、ナノサイズの粒子設計による新しい機能を付与したDDS製剤を創る(造る・作る)研究を行います。

1) 機能性ナノメディシンのものづくり研究:

当分野では、リポソーム(リン脂質ナノカプセル)、ポリ乳酸・グリコール酸共重合体(生分解性ポリマー)、シクロデキストリン(環状オリゴ糖)、金ナノ粒子、鉄ナノ粒子のように、様々な材料を取り扱った、ナノメディシン(ナノ医薬品。ナノ粒子をベースとした医薬品)に関する粒子設計をこれまでに行ってきました。DDSの概念をもとに、薬物を効率的に送達するだけでなく、薬物放出をモニターしたり、がんの温熱療法のようにレーザーなどのエネルギーを吸収しで熱・光刺激を与えることで薬物放出やがんの死滅を期待する方法について研究しています。

2) mRNA含有脂質ナノ粒子の製剤研究:

近年、COVID-19のコロナワクチンのようにmRNAを組み込んだ機能性核酸デリバリー用のナノキャリアが開発され、様々な疾患に対し、応用が期待されています。当分野は、そのようなナノ粒子を製剤学的な観点で評価し、他の疾患に応用する研究を行っています。

3) スプレードライ法を用いた製剤設計:

現在創薬現場では、水に溶けない故に吸収されず、薬として使えない化合物が多数出ています。これらの化合物を微粒子にすると溶解に有効な表面積が粒子径の2乗に比例して増大し、水溶性が増します。私達はナノ粒子化によって難溶解性・難吸収性化合物を吸収させて薬にする研究を行っています。2液混合型スプレーノズルを用いたスプレードライ技術(図2および図3)などの粉体・吸入剤に関する研究を行っています。

4) 3Dプリンターを用いたオーダーメイド医薬品の研究:

3Dプリンターで製造した医薬品錠剤が海外で認可されて以降、3Dプリンターの特徴を活かした様々な医薬品が考案されています。当分野では、3Dプリンターを材料によって使い分け、錠剤や様々な剤形(座薬、フィルム剤、グミ剤、眼科用パッチなど)について研究してきました。

連絡先

〒467-8603 名古屋市瑞穂区田辺通3-1
名古屋市立大学 大学院薬学研究科 創薬生命科学専攻
生命分子薬学講座 薬物送達学分野

E-mail:ozekit<at>phar.nagoya-cu.ac.jp
TEL&FAX:052-836-3463

薬学研究科広報委員会