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医薬品質保証学


スタッフ

佐藤 陽治

佐藤 陽治
[客員教授]

安田 智

安田 智
[客員准教授]

教育・研究

  • 非晶質医薬品の品質保証にかかわる製剤特性の評価に関する研究
  • ナノDDS製剤の品質保証のための製剤特性及び体内動態に関する研究
  • 再生医療・細胞治療に用いられる細胞の品質特性指標の探索
  • ヒトES・iPS細胞などの多能性幹細胞に由来する臨床用細胞の品質保証法の開発

研究概要

医薬品は使用時に改めて有効性と安全性を評価されることはありません。臨床試験で有効性と安全性が確かめられた後は、医薬品の品質が一定に管理されていることを確かめ、出荷されます。したがって、有効性・安全性に直接関連する品質特性とは何かを研究し、その品質特性の評価・管理手法をあきらかにすることは、有効で安全な医薬品を創製・使用するうえで極めて重要です。「医薬品質保証学」分野は、最も汎用されている低分子化学合成医薬品と急速に開発が進みつつあるナノDDS製剤並びに次世代の医薬として注目を浴びている遺伝子・細胞医薬に関する品質保証学を研究し、有効かつ安全な医薬品の開発、製造および使用を支援することを目的としています。
1)薬品部(担当:佐藤 陽治)
有効性・安全性を決定づける医薬品品質の解明とそれを評価する手法に関して、物性評価学、製剤学及び薬物動態学的観点から研究する。

非晶質医薬品の物性と製剤特性の評価に関する研究
非晶質医薬品とは、近年、増加している水に溶けにくい医薬品候補化合物の溶解性を高め、体内で吸収されて薬理効果を発揮できるように工夫した製剤である。分子がランダムに配向した非晶質は溶解性が高まる半面、エネルギー的により安定な結晶状態へ変化する傾向をもち、品質の一定性を確保することが難しい一面を有する。本研究では、非晶質医薬品を活用するために不可欠な品質の評価管理手法の確立を目指し、非晶質製剤の製剤物性評価法の開発に取り組む。

非晶質医薬品の物性と製剤特性の評価に関する研究

ナノDDS製剤の品質保証のための製剤特性及び体内動態に関する研究
標的性、生体内安定性、放出性等、体内動態を調節することにより有効性や安全性の向上を目的としたナノDDS製剤の開発が盛んである。本研究では、ナノDDS製剤の有効性・安全性に関わる品質特性、及び体内動態に関する研究を行う。

ナノDDS製剤の品質保証のための製剤特性及び体内動態に関する研究

3)遺伝子細胞医薬部(担当:安田 智)
再生医療や細胞治療に使用する目的で細胞又は組織を加工して製造される医薬品等(細胞・組織加工製品)の品質評価技術や品質マネジメントのあり方を研究する。

再生医療・細胞治療に用いられる細胞の品質特性指標の探索
これまで治療が困難だった疾病や損傷の新たな治療法として、細胞・組織加工製品を用いた治療には大きな期待が寄せられている。しかし、安全性を確保しながら先端的な細胞・組織加工製品を開発・実用化することには未知・未経験な要素が多く、新たな品質評価技術や品質マネジメント法の開発が望まれている。本研究では原材料細胞や最終製品の均一性・同等性を確保するための技術開発として、特性指標の探索法および得られた指標の有用性に関する研究を行う。

ヒトES・iPS細胞などの多能性幹細胞に由来する臨床用細胞の品質保証法の開発
ヒト胚性幹細胞(ES細胞)やヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの「多能性幹細胞」は、幅広い多能性ゆえに、いままで入手が困難だった各種細胞の素材となることが期待され、また無限の自己複製能ゆえに、細胞・組織加工製品の原材料として利用できる細胞を大量に、安定に供給することが可能となることが期待されている。本研究では、多能性幹細胞に由来する細胞・組織加工製品の安全性・品質を適切に評価するための基盤技術(例えばがん化の評価と抑制のための技術)を開発し、これらの製品に特有の品質管理・品質保証あり方を検討する。

ヒトES・iPS細胞などの多能性幹細胞に由来する臨床用細胞の品質保証法の開発

連絡先

〒210-9501神奈川県川崎市川崎区殿町3-2
国立医薬品食品衛生研究所
薬品部:佐藤 陽治
TEL:044-270-6505
E-mail: yoji<at>nihs.go.jp

再生・細胞医療製品部:安田 智
TEL:044-270-6532
E-mail: yasuda<at>nihs.go.jp