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学生の手で安全登山をささえる!「名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療班」継続は力なり、今夏も1か月間活動!


「名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療班」は、北アルプスの蝶ヶ岳山頂(2,677m)直下にある「蝶ヶ岳ヒュッテ」内の診療所にて活動し、今年で29年目になります。私たちは1年間の準備期間を経て令和8年7月26日から8月24日まで4週間にわたり、参加者73名(学生46名、医療スタッフ27名)、期間中にのべ63名の患者診療(急性高山病45%, 外傷25%, 筋肉痛・関節痛13%, その他17%)に取り組みました。全日程に学生・医療スタッフを配置し、医師不在期間にはWEBによる医療相談を受け付ける体制としました。コロナ禍を経て実質的な活動再開から3年間で計106名の所属学生が参加することができたことは今後の活動継続につながる成果です。

今夏も学生・卒業生、医療者スタッフが活動に参加します。現在、学生と教員が協力して診療所開所に向けて準備を進めています。私たちは、安全登山の啓発にも積極的に取り組んでおり当該活動は研究と教育の場となっています。今年の1月には私たちの山岳医療活動に対して北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会から感謝状をいただきました。
「壮行会」を下記のとおり開催します。取材をご検討いただきますようよろしくお願いいたします。


  1. 日時:令和8年6月7日(日曜日)午後12時から1時30分
  2. 場所:名古屋市立大学医学研究科研究棟11階、講義室A
  3. 対象者 学生部員、卒業生、医療スタッフ、関係者など
  4. 内容:各学生登山班の班長の決意表明など
  5. 参加費:無料(事前申し込み不要、直接会場にお越しください)
  6. URL:http://chogatake.umin.jp

《私たちの活動の一部を紹介させていただきます》

1.壮行会(毎年6月)
診療活動の決起会として壮行会を行います。代表から重要事項の確認、運営委員長から診療班の歴史、各学生班長から取り組みへの意気込みなどを話してもらいます。

2.山岳医療活動 診療所開所期間(7月29日(水曜日)から8月23日(日曜日))
学生が交代で蝶ヶ岳ヒュッテに宿泊して医療スタッフの診療活動をサポートします。例えば、問診や診察の補助、薬剤やガーゼなどの管理と補充を行います。学生は診療所内に24時間待機し早朝や夜間でも受診者を受け入れる体制を整えています。診療所の周知や体調不良者の早期発見を目的として登山者に対する声かけ活動(予防的介入活動)を継続して行っています。

3.運営会議(通年)
毎週月あるいは火曜日に学生と教員が診療所開所に向けて必要事項を検討しスケジュールに合わせて準備を進めます。

4.勉強会(通年)
診療サポートに必須な技能と知識をつけることを目的とした勉強会を毎週行っています。勉強会のテーマは「患者さんの話を聞く医療面接」「体温、血圧、脈拍の測定方法」のような基本技術から、「高山病の症状と予防」「薬の使い方」などの専門知識まで幅広い内容です。これは学生により企画運営され皆熱心に取り組んでいます。

5.連携施設訪問(毎年5月)
当該診療所では例年100名から200名の受診者があります(コロナ禍以降の3年間は約半数)。病態によってはヘリコプターによる搬送や下山後の医療機関受診を指示する場合があります。毎年5月に、安曇野赤十字病院(安曇野市)、相澤病院(松本市)や日本大学医学部徳沢診療所(上高地)、長野県警察本部航空隊(松本空港内)に教員が訪問しています。

6.報告書発行(毎年3月)
名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療班では毎年の活動内容をまとめた報告書を作成してホームページに公開しています。(2024年度報告書はA4サイズ全76ページ)
http://chogatake.umin.jp/syoukai.html

《診療活動への取り組みを紹介する資料》

北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会より感謝状
名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所は令和8年1月17日に北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会の臥雲義尚(がうんよしなお)会長(現松本市長)より山岳医療への多大な貢献として感謝状を授与されました。(同協会70周年記念式典にて)
当該診療所が感謝状をいただくのは今回で2回目になります。(1回目は平成28年1月16日 菅谷昭会長(当時松本市長))(同協会60周年記念式典にて)尚、北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会は松本警察署内に所在しています。

感謝状


医療スタッフ募集ポスター
(学内に掲示します)

ポスター


猪熊隆之氏による山岳気象教育講演会
6月22日(月曜日)午後5時、オンライン開催(Zoomミーティング)、新入部員が決まり3回の練習登山が完了して実際の診療活動が始まる約1か月前に行います。猪熊先生(中央大学山岳部監督、(株)ヤマテン代表取締役、気象予報士)には平成26年から毎年ご講演をいただいています。気象現象の基本と応用、蝶ヶ岳の気象特性、落雷時の対応など約2時間の講義です。

山岳気象教育講演会


予防的介入活動で登山者に配布するカード(名刺サイズ、二つ折り)
私たちが継続的に取り組んでいる「安全登山の啓発活動」のひとつ。蝶ヶ岳登山での水分補給1.5Lから2Lは、私たちが行った研究結果(酒々井眞澄他, 蝶ヶ岳での登山中の水分摂取量と急性高山病発症との関連, 登山医学 37: 144-149, 2017)に基づいています。

登山者に配布するカード


高山病予防啓発ポスター
(蝶ヶ岳ヒュッテ・上高地の徳沢ロッヂ・安曇野市の三股登山口に掲示します)

高山病予防啓発ポスター


雲上セミナー
安全登山の啓発を目的としています。蝶ヶ岳ヒュッテ内の食堂にて午後7時から20分程度の講演会(演者は学生あるいは医療スタッフ、テーマは「高山病とその予防」など)を行います。その後、参加者の血圧や血中酸素飽和度の測定を行います。令和7年は平日と週末に計11回開催されました。

雲上セミナー


診療所の前で開所式
開所の初日には「名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療所」の看板を取り付けます。(閉所日には取り外します)

開所式


診療所内の様子
診察用具、カルテ、パソコン(ネット環境含む)、診療用参考資料、患者はがき(受診後フォローアップ用)、予防的介入カード、薬剤、酸素ボンベ、衛生材料などが整理された状態で置かれています。

診療所内の様子


毎日午後8時に行う医療スタッフと学生との症例検討会(診療所内)
受診者の問診を担当した学生が主訴や行動歴、摂取水分量、Lake-Louise Score等をサマリーし、診察を担当した医師は所見や処置、行動指導などについて説明します。当日の全受診者について山頂報告として関係者間で情報共有します。

症例検討会


蝶ヶ岳ヒュッテと診療所
(医療スタッフの下山時に学生が手を振って見送る様子)

蝶ヶ岳ヒュッテと診療所