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研究業績

電子が動く「場」をデザインする――剛直なキラル二重らせん分子における熱活性化電子交換の解明(雨夜教授)


研究分野 物質科学(有機化学)
掲載誌 Organic Letters
論文題目 A Doubly Nitrogen-Bridged Chiral Spirobifluorene Dimeric Macrocycle: Synthesis, Properties, and Thermally Activated Electron Exchange in the Oxidized State
著者 Toru Amaya, Haruka Mizukawa(1), Tomoya Imai(2), Rina Nakazono(3), Takuya Kodama, Daisuke Sakamaki, and Shinobu Aoyagi
所属機関 名古屋市立大学、大阪大学、大阪公立大学
学生著者 (1)雨夜研博士前期課程修了
(2)雨夜研博士後期課程3年
(3)雨夜研博士後期課程2年
概要 分子を三次元的に組み上げ、電子が動く「場」そのものをデザインすることができれば、これまでにない電子機能を生み出せる可能性がある。一般に、電子を効率よく移動させるには、電子を担う部位どうしの軌道相互作用を強くすることが重要である。しかし、部位どうしが強く軌道相互作用していなくても、電子を効率よく動かすことはできないのだろうか。本研究では、この問いに答えるべく、二つのキラルスピロビフルオレンを二本の窒素架橋でつなぎ、電子活性部位間の軌道相互作用を小さく保ちながら、空間的には近接させた剛直な二重らせん型環状分子を創り出した。さらに、その一電子酸化体を解析した結果、軌道相互作用が小さいにもかかわらず、窒素中心を含む二つのπ共役ユニットの間で電子が熱によって動的に交換し、しかもその活性化エネルギーが極めて小さいことを明らかにした。本研究は、軌道相互作用を強くするだけでなく、電子活性部位を空間的に近づけることで電子の動きを制御するという、新たな三次元分子設計の可能性を示すものである。
掲載日 2026年9月10日(オンライン版)
DOI doi.org/10.1021/acs.orglett.6c02599
備考 Supplementary Coverに選出

剛直なキラル二重らせん分子の構造とその酸化体における熱活性化電子交換の模式図

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