学びの特色
データサイエンスとは?
私たちが目指す未来社会Society5.0では、インターネットを通じて全ての人とモノがつながり(IoT)、膨大なデータが蓄積されます。このビッグデータを科学的に分析し、社会課題を解決できる人材は、製造業、サービス業、ビジネス、医療、行政などあらゆる分野で必要になります。データサイエンスは、Society5.0時代になくてはならない学問です。
名古屋市立大学におけるデータサイエンス研究の事例紹介
国が目指すべき未来社会Society5.0の実現に向け、名古屋市立大学においてもデータサイエンスを活用して、次のような研究を進めています。
気候変動が農作物生産性を与える影響について研究しています。 |
気候変動が農業の生産性に及ぼす影響を明らかにするために、気候・水・土・作物の特性などのデータを使っています。 また、予測モデルを作成し、プログラミング技術やビッグデータの多角的な分析により、気候変動や食料政策などの課題解決を考えています。 |
企業の経営をお金や情報の側面から研究しています。 |
企業の財務諸表などの財務会計データ、企業内部で有している管理会計データなどの情報を使って、投資家・経営者・従業員・顧客・取引先など関連する人々がハッピーになる企業を見つけることやそのような企業を増やすにはどうすればいいのかを考えています。 |
感染防御行動につながる研究をしています。 |
都道府県から公表されている感染者情報や市町村データ等を使用して、新型コロナ感染症(COVID-19)についての医学・臨床・疫学的観点からの科学的解析に基づいた感染集積マップやリスクアラート、専門家コメントを付けた疫学情報などを発信するアプリを開発しています。 |
生体信号や動作解析を活用した研究をしています。 |
室内や家具に設置したエッジデバイス(インターネットに接続された製品)やウェアラブルセンサを用いて、人の身体にセンサーを装着することなく、心身の状態を推定する研究をしています。この研究には、機械学習や深層学習を活用しています。 |
教育研究上の目的
データサイエンス学部は、統計学や情報工学を横断的に活用し、社会における膨大なデータから有益かつ新たな知見を引き出すことを通じて、社会と地域における諸課題の解決に取り組み、社会の発展に貢献できる実践的な能力を養成することを教育研究上の目的とします。
多様な分野のビッグデータを社会課題の解決に活用するため、データ分析に関わる統計学や情報工学の理論、社会理解に資する経済学の基礎理論、活用分野の知識、データ収集・分析手法に関わる知識や技術を習得します。さらに、データを活用したPBLなどの演習、卒業研究などを通じて社会と地域の課題の発見、解決策の立案に取り組み、社会においてデータサイエンスを活用する実践的な能力を養成します。