名古屋市立大学 大学院人間文化研究科・人文社会学部

人間文化研究所

サイエンスカフェ

【開催報告2017年12月9日】サイエンスカフェ 枝廣和憲准教授 青少年の現状と『場』へのアプローチ

[2017年11月16日]
第82回 Human & Social サイエンスカフェ
日時:2017年12月9日(土)15:00~17:00
講師:枝廣和憲准教授(臨床教育心理学、人間・環境学)
テーマ:「青少年の現状と『場』へのアプローチ
内容:
青少年の取り巻く「場」はどのように変化し、影響を与えるのか。青少年の現状に対して、「場」の観点からアプローチします。
参加記:
講演では、現在の青少年が置かれた環境を理解し、彼らにより良い成長のきっかけを与える為の実践が、語られた。講演中には、聴衆同士で話し合う等、いくつかの工夫があった。例えば「自分の居場所にはどんなものがあるか話合って下さい。」と指示され、私のグループの学生さんは、「ボランティア活動をしている場所も、自分には重要な居場所なんだ」と語り、私などは「市民学びの会も重要な居場所だ」と考えた。そもそも人間の居場所には三種類あるそうで、「個人的」居場所とは自宅であり、ここしかなければ所謂ひきこもりになってしまう。「社会的」居場所は(生徒にとっては)学校である(おそらく、社会的役割を果たすように要請される場所であろう)。「半社会的」居場所が重要で、「屯(たむろ)する場所」との事であった。これは、個人が無名化するほどの大集団ではなく、個人が意識されつつ仲間意識が共有されるほどの集団であろう。題にあるアプローチとは「このような「屯する場」を提供し、更にスタッフの「ナナメの関係」によりPBS(ポジティブな行動支援)を用いながら、若者のアイデンティティの発達に寄与する」事である。つまり、青少年の問題の背景には、しばしば「社会参加するだけの肯定的自己像がない」「良質な人間関係の経験不足」が想定されており、その点へ働きかける工夫である。閉会後には、参加者で実際に活動を行っている学生さん達の相談にも乗っておられ、正に生きた学問だと思った。
「市民学びの会 会員」 藤井 洋一郎

pdf版の開催案内(会場への地図あり)(301.2 KB)

  • 会場の様子(左)、枝廣先生(右)

    会場の様子(左)、枝廣先生(右)