名古屋市立大学 大学院人間文化研究科・人文社会学部

人間文化研究所

サイエンスカフェ

【開催報告2014年12月20日】サイエンスカフェ第68回<あの世>の光景 土屋有里子准教授

[2014年12月12日]
第68回 12月20日(土)
テーマ:シリーズ「日本」を考える(4)
「〈あの世〉の光景-文学表現から考える-」
講師:土屋有里子 准教授 (日本文学、比較説話学)

サイエンスカフェで土屋先生の講演を聞くことになった。私は初めてサイエンスカフェに参加したので、当日にお菓子や飲み物付きとあって、いい雰囲気で興味深い講義を聞いているのは幸運だと思う。
ご講演では、『古事記』の世界を始め、『万葉集』の和歌や中国的な仏教説話集『日本霊異記』や『今昔物語集』や『往生要集』など様々な書物を用いて、<あの世>の光景を文学表現からご紹介された。古典文学の『古事記』には黄泉国が地下ではなく、「黄泉ひら坂」の向こうにあると受け取られる。中国の道教には泰山府君の説がある。仏教が中国に伝わった前に、人は死んだ後泰山府君のところに行って審判を受ける。このように、日本にしても、中国にしても、元来黄泉国は地下ではなかった。極楽往生に関する重要な文を集めた『往生要集』に地獄の世界を詳しく説明している。
死は誰でも回避することのできない宿命だと思う。人が死んだらどこに行くのか。あの世はどんな世界であるか。誰でも考えたことがないと言えないだろう。今回のご講演を聞くことができたのは幸いだと思う。
人間文化研究科前期課程院生

姚巍巍(ヨウギギ)

土屋有里子先生

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