名古屋市立大学 大学院人間文化研究科・人文社会学部

人間文化研究所

マンデーサロン

【開催報告2019年3月5日】マンデーサロン イギリスにおける日本美術の受容について

[2019年05月13日]
マンデーサロン
イギリスにおける日本美術の受容について
2019年3月5日(火) 18時~19時30分(曜日・時間に注意)
講師:松葉涼子(大英博物館・日本美術キュレーター)
  • 内容
大英博物館の北斎プロジェクトと浮世絵展の魅力を語ります
  • 参加記
松葉涼子氏と著者は、ポルトガルのリスボンで開催された、欧州における日本研究の学会で知り合った。美術史の専門家である松葉氏とは専門が異なるものの、日本の対外関係史を大学で教える共通の友人を通じて知り合った。
大英博物館という世界を代表する博物館でも、日本美術のコレクションは充実しており、中でも近世~近代、江戸の庶民文化・芸術である浮世絵のキュレーター(学芸員)である松葉氏は、日本の芸術・美術が欧米でどの様な評価を得ているかを、語るのに相応しい人物である。今年の初めから3月末まで東京で開催されていた「新・北斎展」の来場者は20万人を突破し、2017年に大英博物館で開催された「北斎展」も大変な人気であった。このロンドンでの北斎展では、彼の有名な富士山と大きな波を描いた有名な作品「神奈川沖浪裏」以外に、展示された晩年の作品についての紹介があった。北斎は90歳近くまで生きた長寿であり、その間、改号を30回、引っ越しを93回行い、亡くなる直前まで絵師としては妥協することなく、常に新しい画風を求め続けたエネルギッシュな生き様とその作品が紹介された。これら作品の欧米での評価は高く、英国や米国などで美術館や博物館だけでなく、個人のコレクターによる北斎コレクションの紹介もなされた。会場にお越しいただいた皆様からは多くの質問をいただき、時間いっぱいまで熱心な質疑応答が交わされた。
(人間文化研究所 所長 松本佐保)
講演中の松葉氏

開催案内のPDF版チラシはこちら(410.2 KB)