名古屋市立大学 大学院人間文化研究科・人文社会学部

人間文化研究所

マンデーサロン

【開催報告2016年10月17日】マンデーサロン ドイツの協同学習と汎用的能力の育成 原田信之教授(カリキュラム論、生活科・総合的学習教育学)

[2016年10月07日]
マンデーサロン
ドイツの協同学習と汎用的能力の育成
講師 原田信之教授 (カリキュラム論、生活科・総合的学習教育学)
2016年10月17日(月) 午後4時30分~6時
内容:
PISA調査の理論的基盤は欧州発のキー・コンピテンシーにある。この能力概念は国際比較調査の枠を超え、越境的に次世代の能力形成に影響を及ぼしてきた。PISAショック後のドイツの動向を通し変貌しようとする学校教育の行方を探る。
コラム:
今回のマンデーサロンでは人文社会学部・心理教育学科の原田信之教授に「ドイツの協同学習と汎用的能力の形成―持続可能性教育の基盤形成のために」という講演を行っていただいた。この講演は、原田教授が2016年2月に上梓された『ドイツの協同学習と汎用的能力の形成』(人間文化研究叢書6、あいり出版)の報告会という意味合いもある。本書のような教育学における本格的な専門書が本学の人間文化研究叢書の第6巻として出版されたことは、人文社会学部・人間文化研究科が「持続可能な開発のための教育(ESD)」を推進してきたことの学問的な面での成果であると言える。
さて、マンデーサロンでの報告は本書の内容の紹介にとどまらず、原田教授の長年にわたるドイツを中心とした教育学研究の発展を振り返るものであった。日本の教育行政における紆余曲折、80・90年代の個性化・個別化教育ブーム、そして「ゆとり教育」に対する批判が21世紀になってから学力低下論として噴出するといった振幅する時代の流れに抗しつつ、原田教授が一貫して探求してきたものが「協同学習」を通しての「汎用的能力の育成」として結実する研究過程が語られた。
この「汎用的能力の育成」が本学が推進するESDであり、またPBL(Project Based Learning)や近年特に推奨されているアクティブ・ラーニングの教育学的な核心なのではないかと思われた。
別所良美(本学人間文化研究科教員)
開催案内時のpdfは以下をダウンロード。

MS_20161017.pdf(694.8 KB)