名古屋市立大学 大学院人間文化研究科・人文社会学部

ジンシャの学生生活

ジンシャの学生生活

国際文化学科学外研修(現代社会学科国内フィールドワーク)@高浜市 冊子刊行

[2016年08月12日]

2015年4月から2016年3月までのおよそ1年間、名古屋市立大学人文社会学部は愛知県高浜市およびかわら美術館と連携し、「かわら」を題材にして市民の方々へ「聞き書き」を行いました。大学生10名、院生1名、留学生1名の計12名が、今回のプロジェクトに参加しました。 まず事前研修として高浜市を歩き、かわら美術館にて「かわら」についてのレクチャーを受けたあと、班ごとに職人さんや鬼みち案内人等の「かわら」に携わった方々に様々な話を聞きました。

聞き書きのあと、冊子作成に向けて草稿作り、編集作業にとりかかりました。話された内容の中で特に伝えたいことを各自で文章化し、市民の皆さんが読みやすくなる工夫(漢字表記か平仮名表記か、方言を残すかなど)を参加者全員で集まっての話し合いを、土曜日、日曜日、平日の業後を使って行いました。もちろんこの話し合いは簡単に進むというわけではなく、語り手さん一人ひとりの文章を細かく見て手直しするため、ある時は話し合いに約8時間もかかりました。多くの労力、忍耐力が必要となりますが、個人個人が自分の役割をしっかり果たすことができました。

そして、最終段階としてこのプロジェクトの成果を冊子『たかはまとかわら』にまとめ、3月19日にかわら美術館にて冊子のお披露目会を行いました。

今回の「聞き書き」を通して、地域へ貢献できたのはもちろんのこと、市民の方の話を聞くことのおもしろさ、伝統を正しく後世に伝えることの難しさ、誰にでも読みやすい冊子を作ることの大変さ、奥深さなどを学ぶことができました。1年間を通して各自が得たものは非常に大きいと思います。私たちが社会人になったときにも、きっとこの経験が活きてくるでしょう。

今回のプロジェクトを機会に高浜市は今後どのように発展を遂げるのでしょうか。参加者一同楽しみです! 貴重な機会を私たちに与えてくださった高浜市の皆さま、かわら美術館の皆さま、本当にありがとうございました!

(人文社会学部 国際文化学科 3年 伊藤有平)

高浜市は愛知県の中部に位置し、歴史、伝統など豊かな魅力があるけれども、私のような留学生にとって触る機会は極少ないと考えられる。今回の聞き書きプロジェクトは、高浜市の瓦職人と膝を交えてじっくりと話を聞かせていただける、めったにないチャンスだった。

「聞き書き」は決して簡単な作業ではないと感じた。特に、文章に編集する時、ひらがなで書くか、漢字で書くか、長時間議論した。長いインタビューのベタ起こし文章を短くして、どの部分を残すか、どの部分を取るかという問題についても悩んだ。もちろん、語り手の意見を聞くことことも欠けてはいけない。聞いた内容を編集して繰り返し読んで、瓦産業について、伝統文化について、さらに人生についても新たな認識ができるようになってきた。高浜の魅力はそのまま見たものだけではなく、その歴史が分からないと、あるいはそこの瓦職人と話さなかったらやっぱりよく理解できないだろう。

これから大学院に入ってグループではなく、一人で「聞き書き」のような調査をやっていく必要がある。その時は、何よりも根気が大切ではないかと思っている。

(外国人研究生 何顔)

  • お披露目会集合写真

    お披露目会集合写真

  • 冊子写真

    冊子写真