公立大学法人名古屋市立大学

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男女共同参画奨励賞

第8回 名古屋市立大学男女共同参画奨励賞

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞とは

公立大学法人名古屋市立大学における男女共同参画宣言の趣旨に鑑み、男女共同参画社会の実現に関連する優れた研究・活動等を行っている本学の教職員および学生等に対して、学長から表彰を行うものです。

対象

本学に在籍する個人・グループ・組織、および本学の卒業生が対象

(自薦・他薦問わず)

応募内容

男女共同参画に関連した研究(過去2年以内に発表した論文、報告書、著書が対象)、あるいは男女共同参画に関連した社会的・教育的活動(過去2年以内から現在進行中のものまで)

受賞件数 研究・活動の各部門で、教職員・学生・卒業生ごとに原則として各1件
応募書類・方法

以下の書類を各1部、男女共同参画推進センターへ提出してください。

(電子メールも可)

1.申請書(所定の書式)

●以下よりダウンロードしたものをご使用ください。

2.応募理由書(応募理由書には研究・活動の、継続可能性、これまでのものにない新規性、今後の社会貢献に関して、アピールする点がありましたら記載してください。)

3.推薦理由書(他薦の場合のみ)

4.成果資料等

●2と3は、A4判1枚以内、形式は自由です。男女共同参画及びその推進に

おける意義への言及を含め、分かりやすく記載してください。

第8回名古屋市立大学男女共同参画奨励賞募集要項(PDF 314.9 KB)

第8回名古屋市立大学男女共同参画奨励賞応募申請書(WORD 48.5 KB)

申請受付期間 令和2年10月1日(木曜日)から令和2年11月30日(月曜日) (必着)
選考方法 男女共同参画推進センター長、男女共同参画推進センター員から構成する審査委員会で審査します。審査委員会は審査結果を学長に内申し、学長はこの内申に基づいて、受賞者を決定します。
選考結果の通知 令和2年12月下旬頃に、すべての応募者に通知します。
奨励賞表彰式

令和3年2月3日(水曜日)午後3時30分より予定しております。

●受賞者の方々には、当日表彰式の中で研究・活動内容についての報告をしていただく予定です。

●コロナ感染症対策により、予定が変更になる場合もございます。

応募書類の提出先・問い合わせ先 名古屋市立大学男女共同参画推進センター
〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
電話 052-853-8577
FAX 052-841-6201
Eメール sankaku[at]sec.nagoya-cu.ac.jp
スパムメール防止のため@を[at]にしています。
送信の際は[at]を@(半角)に置換して下さい。
その他 応募者の個人情報は、第8回名古屋市立大学男女共同参画奨励賞のために使用し、それ以外に同意なく使用、または第三者に提供することはありません。
ポスター

第8回名古屋市立大学男女共同参画奨励賞ポスター(PDF 861.6 KB)

受賞者一覧

第8回受賞者(令和2年度)
【活動/教職員部門】フィルフォヴァ・ ネダ(名古屋市立大学芸術工学研究科 講師)
1芸術工学部 ネダ研究室とラリオハデザイン大学(スペイン)の共同制作
タイトル:「Gender Consequences グラフィックデザインワークショップ」

本応募は、名古屋市立大学芸術工学部とラリオハデザイン大学の両校学生らによる、ジェンダーをテーマとしたグラフィックデザインのブラインドコラボレーション作品の制作活動(令和元年度)である。

両校の学生は、社会問題の一つとしてジェンダー問題をテーマとし、この問題の理解を深めるために、お互いに討論を行った。その後、シュールレアリスム(超現実主義)の技法の一つ「the Exquisite Corpse 」を用いて、両校1名ずつペアーとなり、各自が解釈したテーマを順番にデザインに落とし込み、共同作品を完成させた。この手法は、お互いの制作内容をほぼ知ることなく、自分の担当部分だけを制作し、一つの作品を描き繋ぐもので、その結果は参加者全員を驚かせている。なぜなら、各自のデザインにテーマの共通性が見え、完成版のデザインは、変化しながらも一つの作品として一貫性があったからである。今回の活動は全て遠隔で行い、作品はラリオハデザイン大学で展示されている。応募者は、ジェンダー問題に対して言語•文化の違いを超えて、考えを共有することができたと考えている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。 (1)海外の異文化交流の中で、男女共同参画社会実現のための共通課題を取り上げ、考えの共有や相互理解を深める活動として、本趣旨に合致していること(2) デザインを通してジェンダー問題を議論し、ユニークな手法で国際的な作品を作り上げていく過程が面白く、非常に新規性があること(3)成果物の展示に留まらず、公表方法の工夫(成果物の商品化等)により、社会へのメッセージ性も高くなり、今後の活動に持続性•発展性が期待できること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

●1Gender Consequences グラフィックデザインワークショップ参加者:

  • ネダ研究室:青木奏子、足立洋人、小泉加緒莉、田村千宙
  • ラリオハデザイン大学(スペイン): Pierre de Cayron, Eric Bermejo Mora, Esteban Areces Carballo, AlejandroBarrio Sobrevilla, Coral Montes, Emma Corredoura, Leticia Pérez, Lorena Pita, Hayden Palacios, Paloma Mancebo etc.
【活動/学生部門】名古屋市立大学パープルリボンダンスチーム2020 (メンバー:高木萌々佳〔人社・代表者〕、岩中捺美〔人社〕、酒井彩衣〔人社〕、鈴木萌水 〔人社〕、川原崎祥之〔経済〕、和佐田ひと実〔医学〕)

タイトル:「イーブルなごやフェスティバル 2020 実行委員会企画 パープルリボンダンス」

本応募は、年1回開催の「イーブルなごや・フェスティバル 2020」のために、本学学生を中心に結成された団体による、パープルリボンダンス(※2)の啓発動画作成である。

パープルリボンは、女性に対する暴力根絶運動の国際的なシンボルマークであるが、アウェアネスリボンの中で、パープルリボンの認知度が国内で一番低いものである。応募者は、この状況を問題視し、海外の 「One billion rising」キャンペーンから生まれた、暴力防止のための世界的なテーマダンス「BREAK THE CHAIN(鎖を断ち切れ)」をとりあげ、名古屋市の団体で初めて、パープルリボンダンス動画を作成した。また普及啓発として、イーブルなごやで期間中にモニター上映し、現在はWebサイトに動画を公開している。応募者は、男女平等が重視されていく中で、活動推進の必要性をより強く感じており、今後も活動の幅を広げながら積極的に取り組んでいく。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1) 男女共同参画社会実現するために、男女平等参画を阻害する「暴力の根絶」をテーマとした活動で、本趣旨に合致していること(2)様々な年代•立場の人々を取り込みながら、音楽やダンスに乗せて、表面化されにくい問題への啓発活動とした新規性(3)初めての取り組みということで、本キャンペーンだけにとどまらず、今後の活動に持続性•発展性が期待できること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

●2 パープルリボンダンス:地球上の女性の3人に1人(約10億人)が、生涯に強姦や暴力の被害に遭うといわれており、その10億人(=one billion)に、女性の権利向上を求めて立ち上がろうと呼びかける運動「One Billion Rising」の一環として、世界各地で踊られている。

【活動/学生部門】映像によるまちづくり(名古屋市立大学芸術工学部映像研究室) (メンバー:水野富友〔代表者〕、横井玲央那、陳爽、謝寧馨、李書雯、池辺将明、坂本希望、 鈴木雄大、奥野花菜、竹内花奈恵、松藤美沙紀、山田真由、一柳ひまり、水谷航、伊藤杏、市原佑菜、各務ほの香、加納大聖、前野春花)
タイトル:「オリジナル制作の性同一性障害/性別違和コンテンツの海外啓蒙活動と映像祭での受賞」

本応募は、さらなる性差別是正のために、性同一性障害がテーマの⻑編映画(平成26年度制作「女の子ごっこ」)に、コンテンツに最適な英語字幕をつけ、海外の映画・映像祭に出品を行った世界発信活動である。

Girls` play」(英語タイトル)は、ブータンの国際映画祭のLGBT部門で最優秀賞を受賞、またアメリカデラウェア州のLGBT国際映画祭での入選、アメリカラスベガスの国際映画祭LGBT film部門で入選を果たす等、様々な功績を残している。応募者は、男女共同参画の大切さや性同一性障害などの問題理解を、世界的に啓発することへの一歩として貢献できたと感じている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1)本作品自体は第2回奨励賞を受賞しているが、性的マイノリティに対する社会的な課題認識を海外へ展開する等、グローバル活動として、本趣旨に合致していること(2)「日本の」性同一性障害/性別違和を、多様な価値観を持つ海外に普及させることへの主導的役割(3)LGBT分野で世界ランキング下位の日本が、この分野で先進国の米国等で高評価(多数の受賞歴)を得た功績からみる社会貢献。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

第7回受賞者(令和元年度)
【研究/教職員部門】三浦 敏靖(名古屋市立大学 高度医療教育研究センター救急科講師)
タイトル:「男性救急医家庭参加の取り組み-イクメンから見たイクボス-」

本応募は、本学医学部附属病院救急科での実例を通して、イクメン・イクボスについての考察を行い、第45回日本救急医学会総会・学術集会(2017年)において発表し、論文として雑誌「救急医学」(2018年5月号)に掲載されたものである。応募者は、「医療現場での男性の家庭参加」に着目し、救急医として自らの仕事と家庭の両立を通して、男性の家庭参加に必要な制度が活用されていない現状とその活用には、職場の理解とイクボスが重要である点を挙げている。また、本学の医学生と研修医を対象に、男性の家庭参加についてアンケートを実施し、若手の意識調査を行うと同時に、工夫とイクボス次第でイクメンが可能になること、またその事例が若手へのアピールとなり、救急科のイメージの変化と発展にもつながるため、学会発表や雑誌の掲載、若手へのプレゼンなど、啓発活動を継続している。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1) 特にハードワークである医療従事者の具体的な事例であること(2) 実際の体験を学術集会で発表し、論文として学会誌に報告するなどの活動実績 (3)イクボス推進は社会的にも重要なことであり、ロールモデルとして名古屋市立大学を働きやすい職場環境とするための布石になると考えられること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

【研究/学生部門】名古屋市立大学経済学部 臼井ゼミ

タイトル:「男女共同参画社会とアンケート調査に見る特徴」

本応募は、経済学部臼杵ゼミ生4人の卒業研究として、男女共同参画、育った環境と意識の関係をテーマに執筆したものである。日本での女性の社会進出の現状、及び男女共同参画を進展させるための政策を現状考察し、海外での様々な事例と比較したことで、日本の問題点として、企業や労働者の意識の問題を取り上げ、男女の役割に関する意識と育った環境の関係性に着目した。本研究では、大学生300人対象のアンケート調査(2016年 第4期臼杵ゼミで実施)の結果に対して、異なる切り口で改めて分析したところ、共働き、母親の家事負担の大きさ、一人暮らしの経験等、育ってきた家庭環境が、性別的役割への考え方に影響を及ぼす可能性があることが明らかになった。これらを踏まえ、さらには多様で柔軟な働き方の提供や男性側の仕事と家庭の両立支援の必要性など、今後の日本の男女共同参画社会への課題にも言及している。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1) 男女の意識と育った環境の関係性に係る考察が、男女共同参画社会実現に貢献する内容であること (2) 既存のアンケート結果に対しての分析ではあるが、異なる切り口で再度分析を行い、仮定と結果の比較検証を丁寧に行ったこと (3) 分析内容を踏まえて、新たな課題考察がされていること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

【研究/学生部門】名古屋市立大学人文社会学部 現代社会学科「社会問題論2」履修生

タイトル:「ジェンダー・ステレオタイプの克服-多様性を尊重できる社会を目指して-」

本応募は、本学人文社会学部の専門科目「社会問題論2」の履修学生5人が、社会問題の一つとして「ジェンダー・ステレオタイプ」に着目し、問題提起として、在学生向けの啓発スライドの作成・上映活動を行ったものである。応募者は、ジェンダー観形成の時期や要因等を調査した中で、ジェンダー・フリーの取り組みの一つである「幼少期に関わる絵本やメディア、おもちゃ」に焦点をおき、日本と他国での事例を紹介・考察を行った。その中で、子どもたち自身が自らジェンダー観を獲得するために、大人がより多くの選択肢を子どもたちに与える大切さを挙げている。その一環として、近い将来、子どもを育て得る世代である本学学生に向け「おもちゃの選択とジェンダー平等」をテーマに1分間のスライドを作成した。無意識の行動が実はジェンダー・ステレオタイプにとらわれている可能性に気づき、ジェンダー平等について考えるきっかけとなるように、今年度の11月から本学学生食堂のモニターで上映を行っている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1) ジェンダー・ステレオタイプの打破という、男女共同参画社会実現に貢献するテーマの選択(2) おもちゃの選択とジェンダー平等を題材にした啓発スライドの作成・展示にみる新規性(3)同世代に対して、学生主体で啓発活動を行っており、大学に相応しい取組みであること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

第6回受賞者 (平成30年度)
【活動/学生部門】瀧本 美実果(人文社会学部現代社会学科1年)

タイトル:名古屋市男女平等参画インターンシップへの参加(活動/学生部門)

本応募は、本学人文社会学部1年生の瀧本美実果さんによる名古屋市男女平等参画インターンシップ(6日間)への参加報告である。応募者は、イーブルなごやと、名古屋市役所内の男女平等参画推進室に派遣され、男女平等参画に関する施策について学びを得た。さらに、現場の声や実際の取り組みを体感するために、育児休業利用の男性職員のインタビュー調査や、若手女性向けの相談室利用案内のチラシを作成する等、男女共同参画社会の実現に向けた業務に関わり、知識と理解をより深めていった。インターシップ経験後は、名古屋市が行う関連イベントに積極的な参加を心がけている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1)男性の育児休業等のタイムリーな話題に着目し、行政の現場から生の声を取り上げたこと(2)男女共同参画の啓発活動として、若年女性の視点チラシを作成し、現在も継続的に利用されていること (3) 今後、男女共同参画社会の実現に向けた正しい理解と取り組みの推進が期待できること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

【活動/学生部門】名古屋市立大学映像研究室・環境デザイン研究所

タイトル:環境問題啓発映像コンテンツ制作と環境デー名古屋での上映発表

本応募は、環境問題への理解を促進するために学生主体で制作された、映像コンテンツに関するものである。エコドライブの大切さを分かりやすく紹介するコメディタッチのミニドラマで、映像制作にあたり、女性監督と女性出演者(女性役、男性役)等、女性主軸で行っており、「車=男性」というイメージを払拭するなど、女性の視点で企画・制作等を行った。制作後は、環境問題のイベントや名古屋市環境学習センター(エコパルなごや)にて上映され、多くの人々に、環境問題だけでなく、男女共同参画のメッセージも合わせて伝えている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1) 社会問題を映像化する取り組みは、若い世代への重要な周知方法でもあり、継続性に期待できること(2) 女性主体で映像制作し、テーマに女性視点が活かされていること(3)環境問題の中に、男女共同参画のメッセージも取り入れ、同じ社会問題として幅広い世代にアピール可能であること。以上より、本取り組みが受賞に値するものと判断した。

第5回受賞者 (平成29年度)
【活動/学生部門】山本陽子・奥田伸子合同ゼミ・ワークライフバランス研究会

タイトル:ワークライフバランス・インタビュー集の作成

応募者は、平成28年度より研究会を立ち上げ、名古屋市立大学の教職員にワーク・ライフ・バランスに関するインタビュー調査を実施した。その成果をインタビュー集としてまとめ、年度末に冊子およびWebサイトで公開した。今年度も民間企業に勤務する男性を中心に同様のインタビューを実施し、男性が考えるワーク・ライフ・バランスやそれを実現する上での課題やポイントなどをまとめ、インタビュー集を作成する予定である。 公開されたインタビュー集には、学生自身が調査した日本の雇用慣行や労働市場の特徴などに加え、インタビュー後の感想も掲載されている。多様なワーク・ライフ・バランスのあり方を紹介するだけでなく、これからの社会を担う学生の視点で男女共同参画の課題を明らかにした点も評価でき、ワーク・ライフ・バランスの推進に寄与する活動である。

第4回受賞者 (平成28年度)
【研究/学生部門】経済学部臼杵ゼミ生(2017年卒業予定)

タイトル:男女共同参画に関するアンケートにみる名古屋市立大生の特徴

経済学部臼杵ゼミでは、本学の学生のほか他大学の学生も対象に、「あなたは家事や子育ては主に女性のやるべき仕事であると思いますか」など意識に関する質問、「あなたが中学生の時、家事のうち、あなたの母親はどのくらいを負担していましたか」など家庭・教育環境についての質問の30問からなるグーグルを利用したアンケート調査を行った。本学の学生の特徴として、特に女性が他大学の女性よりも、保守的な(男女別の役割分担にやや肯定的な)考え方を持つ傾向があり、そのことは家庭環境と一定の関係を持っていることが明らかになった。 大学ごとの差が顕在化した結果は興味深い。さらに分析・追加調査を行い,大学ごとの差異の原因を突き止め,今後の男女共同参画活動に活かすことを期待する。

【活動/卒業生部門】鈴木 友美子(薬学研究科修了)

タイトル:父親の育児参加を促し、ワークライフバランスの向上を目指す。母親と父親の子育てにおける 関わり度合いの重みを等しくする。

子どもの学びラボ鈴木友美子さんは、父親の育児参加を促し、男女の子育ての役割を等しくする活動を行った。具体的には、父親と面談を行い、労働時間を短縮、家事や子供と過ごす時間の増加を促し、実際に成果を得たことをまとめていた。 夫婦の役割分担に関する実践的活動であり、また、早朝・深夜帯での実施をし、時間的にも工夫して介入していることに敬意を表する。現実的には、参加者を拡大することが難しく思われるが、こうした活動を継続的に行っていくことにより、さらに見えてきた課題を明らかにし、政策提言に結びつけること、また、草の根的ではあるが、データなどが蓄積されることによる作用により、今後組織的な実践につながることを期待する。

【研究/学生部門】青山 巧実(人文社会学部1年)

タイトル:男女共同参画に関する私の意見「根底にあるのは、1人の人間だということ。」

人文社会学部1年生の青山巧実さんは、男女共同参画の教養授業を基に、大学における学びを自分の中で消化し、男女共同参画についての考えを報告した。女性専用車両について調査し、それに対する反対意見を述べ、現在の女性の活躍推進に関する社会の在り方に個人的な反論をまとめた。 男子学生も共同参画に対して思うことが有ると言うアピールは、他の学生の考えるきっかけになると思われた。女性優遇は逆差別という声も上がっており、それを実現する具体的な取り組みや方法について提案がなされれば,今後の社会貢献に期待できるだろう。

【活動/教職員部門】名古屋市立大学病院看護部

タイトル:看護職のワーク・ライフ・バランスの推進-健康で働き続けられる職場を目指して-

病院看護部看護職のワーク・ライフ・バランスの推進~健康で働き続けられる職場を目指して「看護職のワーク・ライフ・バランス推進事業」としての取組みが終了した28年度は、看護部内WLB推進委員会で「カエル(帰る)の日」活動を提案し、各部署で職員が仕事を定時で終われるよう、お互いが協力する活動に取り組んだ。本活動は自職場における現状を調査により把握し、より働きやすい職場作りを目的とした。こうした実践研究を他職場と共有することで、より効果のある計画に結びつけられるだろう。平成25年からの継続的な試みであり、すでに実績を蓄積しているが、新たに講演会の開催などを行い、今後もこうした活動の効果が現れるという展開が期待できる。看護職のみなさんの職場環境向上は,ひいては病院のサービス向上にもつながるものである。

第3回受賞者(平成27年度)
【活動/学生部門】6限目学習会(代表者 田中好美 人文社会学部人間科学科4年)

タイトル:人と社会資源がつながる場所へ-よりよい子育ち環境を目指して-

応募者は、男女共同参画の視点から、地域における子育て支援活動を行っており、さらに推進するという意識に立ち、SNSによるネットワークを通じて、地域の活動家のインタビュー、ヒアリングを掲載し、ネットによる活動の展開を行なっている。 このような活動により、家庭生活の充実、地域力の向上による男女共同参画の推進を目的にしている。 この活動に対して審査委員会では、「女性の社会参加を子育て支援について考えている」「学生の視点で地域に発信していることを評価する」「SNSに限定されているが、幅広く発信できる可能性をもっている」「SNSを通じて、多面的に、継続的に展開することが期待できる」「学生の立場で積極的にインタビューや取材を実行していることを評価する」「より一層男女共同参画の理念を強調してほしい」というような概ね前向きの評価・コメントが寄せられたことから、受賞に値するものと判断した。

【活動/卒業生部門】寺松みどり(平成22年3月 人間文化研究科修了)

タイトル:セクシュアルマイノリティ(LGBT)の当事者支援活動から見た男女共同参画社会の実現

応募者は、岐阜市女性センターに勤務しながら、男女共同参画を理念にして実務に従事してきた。 その中でそもそもセクシュアリティとは何かについて理解を深める必要を感じ、男女、ジェンダーからセクシュアルマイノリティへの認識の深まり、つまり「男女の別を超えて多様な個人を尊重しあい、豊かで安心した生活ができる社会の実現」を図り、「すべての人のため」の男女共同参画社会を念頭に置いている。 これに対して審査委員会では、「セクシュアルマイノリティという新しい視点から男女共同参画を考えている」「これまでの活動を基にして、論文形式のペーパーが提出されている」「専門的すぎず、理解しやすい内容である」「継続性、社会貢献について、今後に期待することができる」「本学大学院で得た知識を社会的な実践の場で活用していることを評価する」「岐阜市女性センター長として、地域に根差した活動を期待できる」といった高い評価が多かったことから、受賞に値するものと判断した。

第2回受賞者(平成26年度)
【研究/学生部門】経済学部山本陽子ゼミ(代表者 加藤良隆)

タイトル:育児と就業の両立支援に向けて-病児・病後児保育と学童保育の拡充とともに-

本応募は、子育てをしている女性の就業のあり方について研究した成果である。これまで認可保育所の待機児童対策などについては広く議論されてきたが、定員を増やすといった量的な側面だけが取り上げられ、認可保育所に子どもが入所した後に付随する多くの重要な問題についてはほとんど触れられてこなかった。そこで本研究では、女性が子育てをしながら就業を継続し社会で活躍をしていくためには、病児・病後児保育と学童保育を政策的に重視すべきだと指摘し、そこに焦点をあてた分析を行っている。 問題設定と実証のプロセスがクリアであり、女性の就業促進と学童保育の設置に有意な関係があることが明らかにされており、また病児保育運営の赤字経営を解消するために共済型という新しい政策を提言している点を、当審査委員会は積極的に評価した。以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【研究/学生部門】玉置悠美子(看護学研究科博士前期課程助産学領域助産学)

タイトル:妊娠期女性のワーク・エンゲイジメントの実態とその退職行動に関連する要因

本研究は、助産師が就労妊婦を支援するために、助産ケアに必要な知見を得ることを目的として行われたものである。これまでの先行研究を整理すると、第一子出産前後で退職する女性の割合は高く、多くの就労女性にとって妊娠が退職のタイミングと重なっていることが分かっている。妊娠期に密接に関わる助産師が就労の継続・退職を迷っている就労妊婦に適切な助産ケアを提供することができれば、彼女たちが納得のいく選択をするための支援ができる。本研究ではそれらの点をふまえ、妊娠期の女性の就労継続ないし離職理由を詳細に分析している。 本研究は、妊婦の就業継続が環境的な要因によるものなのか、本人の意識によるものなのかを明らかにしようとした取り組みであり、男性の所得などの属性も分析に含めるなど、男女共同参画社会を考える上で興味深い分析がなされている点を、本審査委員会は積極的に評価した。以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【活動/学生部門】芸術工学部映像研究室(代表者 松本直也)

タイトル:長編映画「女の子ごっこ」上映活動―性別違和を取り巻く社会問題について描く―

本応募は、性別違和をテーマとした長編映画の制作に関するものである。映画制作にあたり、性別違和の当事者の気持ちを反映しようと、学生自身が主体となって当事者の集いに参加するなどリサーチを重ねている。制作後も各地で上映会を行い、社会に対する性の多様性ヘの理解を促している。今後も愛知県内の様々な男女共同参画事業と共同で、上映を含めた講演会を検討するなど、自主制作映画の枠を超えた活動を行う予定である。 本応募は、性別違和を持った人々に対する理解を深めるために、映像という手段を用いた効果的な活動の成果である。既成の性の枠組みを超えた男女共同参画社会をつくる上で大きな貢献が期待できると、本審査委員会は本活動の成果を積極的に評価した。以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【活動/学生部門】保育サークルぽぽんた(代表者 下川奈津美)

タイトル:名古屋市立大学教職員への子育て支援活動

本応募は、人文社会学部心理教育学科の学生を中心に結成された保育サークルぽぽんたによる、本学の男女共同参画事業との協働による活動の成果である。ぽぽんたは、春休みや夏休みなどの長期休暇時における大学教職員の幼児・児童に対する子育て支援活動、さくらんぼ保育所でのボランティア活動、ホームカミングデーでの子育て支援活動等を行ってきた。 これらの活動は、本学の男女共同参画の活動を具体的に支え、長期休暇中やホームカミングデーにおける本学の男女共同参画の活動に欠かせない役割を担っている。さくらんぼ保育所でのボランティア活動についても、本学の学生が参加することに重要な意味がある。このような活動が、本学だけではなく他大学や企業等でも実践されるようになれば、地域社会への波及効果があると考えられ、本審査委員会は本活動の成果を積極的に評価した。以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【活動/教職員部門】市大病院男性看護師会(代表者 平原広登)

タイトル:男性看護師の働きがいと自己の成長のためのキャリアデザインを考える

市大病院男性看護師会では、女性の多い看護の職場において、男性看護師の横の連携を図りながら、キャリアデザインやワーク・ライフ・バランスをふまえた働き方について考える活動を行っている。市大病院に勤務する男性看護師は40名と全体の看護師数の5%程度であり、このような状況の中で、男性看護師のキャリアや働き方を考えネットワークを築く目的で男性看護師会が立ち上げられた。 近隣病院とも連携して活動を行うことにより、男性看護師のあり方を広く社会に示すことが期待でき、さらに男女を問わないキャリアプランを考える一助にもなり得ることが見込まれる。また、活動目標やアクションプランを作成して計画的に実施されている点も高く評価できる。男性看護師は女性看護師に比べると妊娠・出産・育児に伴う直接的な影響を受けることが少ない。女性看護師の抱える問題にも関心を持って協働し、真の男女共同参画を目指す活動を今後期待したい。よって、本審査委員会は本活動の成果を積極的に評価した。以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

第1回受賞者(平成25年度)
【教職員/活動部門】伊藤静香(名古屋市立大学非常勤講師)

タイトル:男女共同参画社会の実現を目指し、課題解決に取り組むNPOでの活動と実践研究の展開へ

伊藤静香氏は、男女共同参画社会の実現に向けたNPOでの活動経験を、実践のみならず、社会学的視点を用いながら学術的にも理論化しようと試みている。伊藤氏は、大学卒業後に企業に就職するが、出産・育児を契機に一旦退職し、16年の専業主婦の期間を経て後、男女共同参画に関する社会活動に関わるようになった。その後、NPO法人参画プラネットの創設メンバーとして活動をはじめ、その活動をとおして、戦後日本の男性中心の雇用慣行を問い直し、女性自らが働きやすい労働環境を創造していくことの重要性を認め、実践と理論の両面から、女性の社会参画のあり方を探求し続けている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会は、以下の3点を積極的に評価した。(1)本学教養教育科目において、教育的側面から伊藤氏自身の経験を積極的に学生へと還元し、またジェンダーに関する実践的活動に取り組んでいること。(2)本学内のみならず、男女共同参画の取り組みを広く地域社会へと還元するために、講演活動、地域連携、情報発信等を積極的に行っていること。(3)男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを継続的に行い、その取り組みには将来性があり、社会に対する波及効果も高いこと。 以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【学生/研究部門】経済学部臼杵ゼミ1期生(延時雄大、廣瀬実穂子、美馬里美)

タイトル:女性に優しくするだがや―働く女性とその家族に向き合う愛知企業のポートフォリオ―

本研究は、日本経済新聞社主催の「日経STOCKリーグ」への応募を目的に作成したレポートに基づくものである。株式の長期保有および分散投資を想定した投資ポートフォリオに組み込む株式銘柄の選択が主題とされ、応募者は、企業の成長要因を女性活用ないし男女共同参画状況に求めた。その評価手法として、「愛知県ファミリー・フレンドリー企業」として登録されている企業を対象に、女性活用、子育て、および介護の3要素を独自の尺度を用いて数値化し、高いスコアを獲得した株式銘柄を抽出した。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会は、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1)先行研究を踏まえて、女性の活用が企業の成長に正の影響をもたらすという仮説を設定していること。(2)公表資料のみならず、各企業へのアンケート調査や名古屋市役所へのヒアリングなどによって実態把握に努めたうえで定量的な尺度を構築し、評価していること。(3)対象企業の抽出にあたり、分類基準や抽出方法が丁寧に説明されていること。 以上より、本研究が学部生の取り組みとして高い水準にあり、また男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。

【学生/活動部門】薬学部男女共同参画セミナー実行委員 (安部賀央里、伊藤史織、伊藤菜奈子、伊藤友香、菊池千草、小玉菜央、坂崎美香、澤中美希、 豊玉彰子、内藤敏子、宮嶋ちはる、森田友香)

タイトル:科学研究者にも多様性を―男女がともに活躍できる場を目指して―

本応募は、平成24年度の男女共同参画セミナーの開催にあたり、薬学部の女子学生・女性教員12名から組織された薬学部男女共同参画セミナー実行委員による一連の活動である。実行委員は、なぜ薬学部には女性研究者が少ないのかという身近な疑問から出発し、学生の研究職に対する意識調査結果報告と本学出身の研究者によるロールモデル講演からなるセミナーを企画・開催した。特に、薬学部学生を対象に実施した意識調査では、女子学生も男子学生と同様に研究職に興味を持っていること、女子学生のほうが研究職についた際のライフスタイルに不安を覚えていること等、薬学部学生の本音に迫る結果を明らかにしている。また平成25年度も同様のイベントの企画・開催を継続的に行っている。

名古屋市立大学男女共同参画奨励賞審査委員会では、とりわけ以下の3点を積極的に評価した。(1)男女がともに研究者として活躍するために何が必要かを学生自らが中心となって考え行動したこと。(2)薬学部男女共同参画セミナー実行委員の活動が、本学における男女共同参画推進のモデルケースとして位置づけられること。(3)今後は他分野の学生・研究者との連携や女子中高生への働きかけなども視野に入れ、より一層の取り組みを行っていくことが期待できること。 以上より、本取り組みが男女共同参画社会の実現に貢献する内容であると判断した。